[選手権予選]静岡学園が速攻スタイルで藤枝東を撃破、4年ぶり全国へ
ゲキサカ / 2014年11月16日 6時1分
[11.15 全国高校選手権静岡県予選決勝 藤枝東高 0-1 静岡学園高 エコパ]
「ドリブルの静学」が速攻スタイルで全国大会出場権を獲得した。第93回全国高校サッカー選手権大会の静岡県予選は15日にエコパスタジアムで決勝戦を行い、静岡学園高が1-0で藤枝東高を下して4年ぶり11回目の全国大会出場を決めた。静岡学園は、テクニックにこだわった育成に定評があり、例年、パスワークとドリブルを併用する攻撃が特徴的なチームを作り上げる。しかし、今大会ではスピード感あふれる速攻を中心に勝ち上がってきた。川口修監督は「うちは速さが売りじゃない。本当は、頭を使って、もっとゆっくり攻めたい。まあ、でも、あれが今年の持ち味なのかなとは思う。正直、ダサい勝ち方で勝った。でも、この大会は勝利にこだわったから、僕はこの結果には満足しますけど」と自嘲したが、静岡学園は終始攻勢の展開で名門対決を制することに成功した。
試合は、キックオフから静岡学園が攻め立てる展開となった。3-5-2システムの布陣を用い、右の中澤史伝、左の旗手怜央という両ウイングがとにかく積極的にドリブルで前へ持ち運び、敵陣に入るとサイドチェンジを交えて相手を揺さぶった。前半8分、中澤が右から個人技で2人を抜いてクロス。絶好機となったが2トップの一角に入った安原俊平のシュートはGKに防がれた。
さらに、そのシーンで得た左CKからこぼれ球をボランチ西山大輝がアウト回転をかけたミドルシュートで狙ったが、これもGKに阻まれた。押し込む静岡学園は、前半16分に速攻で敵陣へ攻め込むと、左右に揺さぶり、中央から右前方にはたくと中澤がクロス。ファーサイドに走り込んだ安原が合わせて先制点を奪った。ユニフォームの左胸に描かれたエンブレムをつかみながら応援席に駆け寄ってガッツポーズを見せた安原は「その前にチャンスがあって外していたから、絶対に決めなければいけないと思っていた。決めた瞬間は頭の中が真っ白で、ただただスタンドに走るだけだった」と一撃にかけていた思いを語った。
試合の流れを引き寄せる大きな先制点だった。川口監督も「良い時間帯で点を取るチームは強い。流れの中で良い崩しがあって、点が取れたのは良かった。あれをシュートミスで終わっていると、流れが変わってしまう。左右に振って突破して上げてシュート。あの場面だけを見れば、素晴らしい崩しだった」と称賛した。前半37分には追加点のチャンスもあった。静岡学園は右サイドで薩川のバックパスを受けたボランチの荒井大が、ドリブルで中へ侵入すると見せかけておいて、相手の狭間を射抜くスルーパス。リターンを受けてワンツーのような形での抜け出しに成功した薩川は、慌てて食いついた相手をかわすように中央へパス。待ち受けた本藤風太がシュートを放ち、こぼれ球を薩川がゴールへ押し込んだが、オフサイドの判定で追加点はならなかった。
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