[大学選手権]流経大が「異様なハーフタイム」から後半に加速、九産大を撃破
ゲキサカ / 2014年12月12日 22時40分
[12.11 大学選手権1回戦 流通経済大2-0九州産業大 ゼットエー]
第63回全日本大学サッカー選手権大会の2回戦は11日に関東各地で1回戦を行い、千葉県のゼットエーオリプリスタジアムの第1試合では、夏の総理大臣杯を優勝して出場権を獲得した流通経済大(総理大臣杯優勝)が2-0で九州産業大(九州3)を下して2回戦進出を決めた。2回戦では東海学園大(東海1)と対戦する。
流経大は関東リーグでは8位と苦しんだが、総理大臣杯を2連覇するなど、近年はトーナメント戦で強さを発揮している。この日も雨と風に見舞われた難しいピッチコンディションの中、絶妙な戦い方を見せた。序盤はサイドから攻撃を仕掛け、CKを多く獲得。セットプレーで九産大のゴールを脅かした。前半11分に右CKから左DF鈴木翔登(4年=流通経済大柏高)がヘディングシュート。前半15分にも右CKからCB真辺博也(3年=明徳義塾高)が同じくヘディングでゴールを狙った。
対する九産大は細かいショートパスをつなぎながら前進していくが、敵陣に入ると相手のプレスに捕まる場面が多かった。それでも前半26分には右サイドを破り、FW無津呂武瑠(2年=東福岡高)のクロスを佐保昂兵衛が頭で合わせたが、GKに防がれた。試合は流経大のペースで進んだが、九産大は粘った。前半31分、流経大は左から鈴木がクロスを送り、FWジャーメイン良(1年=流通経済大付柏高)が飛び込んだが、九産大のCB三浦誠史(4年=大分高)がコースに飛び込み、間一髪で軌道を変えて被弾を免れた。前半34分にも流経大MF中村慶太(3年=流通経済大柏高)のドリブルシュートを再び三浦がブロック。前半36分、MF森永卓(1年=流通経済大柏高)が粘ってつないだボールを受けたMF古波津辰希(3年=流通経済大柏高)がターンで相手をかわし、左へ展開。FWジャーメインのクロスにボランチの塚川孝頼(2年=広島観音高)が飛び込んだ場面は際どかったが、それでも前半は得点が生まれなかった。
流経大にとっては、攻めきれない嫌な流れだった。中野雄二監督は「重苦しい展開だった。前半に決めておけばもう少し楽。サイドの仕掛け方が悪かった。トーナメントでは、攻めていて点が取れないと、セットプレーなどで先に点を取られて、浮き足立って時間とともに焦りが出て敗れる。その点では選手が落ち着いてやってくれた」と振り返ったが、中村だけには、ロッカールームに引き揚げることなくピッチを走らせるという罰を与えた。期待の裏返しだが、ハーフタイムに1人だけ黙々とピッチを走る光景は、異様だった。
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