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[大学選手権]5バックの“積極守備”で福岡大が関東4連覇専修大を破る

ゲキサカ / 2014年12月15日 0時35分

 すると、後半16分にジェフユナイテッド千葉内定の右SB北爪健吾(4年=前橋育英高)のパスに、右サイドで抜け出した佐藤が中へとセンタリング。「木元が僕に(山川の)マークを受け渡そうとして、止まったら、その間で打たれてしまった」と大武が語るように、福岡大はマークが微妙にずれてしまうと、専修大の山川にヘディングシュートを叩き込まれ、同点に追い付かれてしまった。

 これで、苦しくなった福岡大は勝ち越し弾を狙うべく、失点直後に大武の判断で左SB瓜生紘大(2年=筑陽学園)を一列上げ、4バックに変更。守備を修正し、前からの圧力をもう一度掛けにいった。それでも相手の攻撃陣を止められず、追い込まれていったが「うちの伝統」と乾監督が言い切る泥臭い守備でなんとか凌ぐと、勝ち越し点を狙うべく攻撃を仕掛ける。

 後半42分にはサガン鳥栖内定の途中出場FW山崎凌吾(4年=玉野光南高)のポストプレーから同じく途中出場のFW中野圭一朗(3年=岡山芳泉高)が左足でシュートを放つもバーの上。その後も何度か攻撃に転じたが、押し込まれてから、長い距離を走り相手陣内に攻め込むことは、体力が残っていない福岡大にとって苦しい作業となった。

 試合は90分で決着が付かず延長戦へと突入。延長前半も相手に押し込まれる展開が続く。同10分にはMF北出雄星(3年=三菱養和ユース)のスルーパスから山川に決定的なシュートを放たれるも枠の外。福岡大は差し返す一発を放つ余力は残っていないように見えた。

 しかし、延長後半5分だった。「PK戦を考え始めていた」と指揮官が言うように、決着はPK戦の様相を呈していたが、左サイドでMF川上竜(2年=福岡U-18)がボールを受け、中へと折り返すと専修大守備陣が競り、右サイドへとボールがこぼれる。この位置に走り込んでいた野嶽がこのワンチャンスを見逃さず、右足を振り抜くとこれがゴール右隅に突き刺さり決勝弾。交代枠を使い切っていた為、一度足がつっても気持ちだけでプレーを続行した男が大仕事をやってのけ、福岡大は勝利を収めた。

「マイボールが少ないのはある意味もう覚悟の上なので、その中でも効果的な攻撃とか専修大の弱点を付く事は出来ました。ゴール前でボールを持っている率からすれば、シュートチャンス率はうちのほうが多かった。やられているように見えても、身体ごと投げ出していってシュートブロックをするのはうちの伝統なので、それこそ美しくないかもしれないけど、泥臭く粘っこいプレーが随所に出たので、我々らしいサッカーで勝てたと思います」

 乾監督が語るように、自分たちの良さを出して勝った試合に充実した表情をしてみせた。次なる相手は春先に合同で合宿を張るびわこ成蹊大に決まった。3度の準優勝を誇る九州が誇る名門が初優勝を成し遂げる為にもここでは負けられない。美しくはないのかもしれない。勝負強い福大サッカーで頂点まで上り詰める。

(取材・文 松尾祐希)
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