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[The New Football]Vol.7:スパイク進化の歴史と未来…自分に最適な一足を

ゲキサカ / 2014年12月18日 14時6分

 そして2000年代に入り、選手個々の個性がより注目されるようになったため、常に新しいものを求める選手、自分がこだわって選び抜いたスパイクをどんな環境でも使いたいという選手に向けて、『f50』シリーズを立ち上げました。より強い個性に特化し、どんな環境でもその個性を発揮できる、かつ一番斬新で、近未来的な力を与えるというのが最初のコンセプトでした」

―『f50』と言えば、現在ではスピードや軽量性というイメージが定着していますが、立ち上げ当初のコンセプトは違ったのですね。
「『f50』が最初に発表されたのは2004年ですが、当時はインソールなどさまざまなパーツを自分で組み合わせるカスタマイズが可能ということで、自分の個性を発揮しやすいスパイクというコンセプトでスタートしました。それが2010 FIFAワールドカップ 南アフリカのころからフットボールの高速化が進み、より目立つ個性的な選手はスピードが武器になっていることが多いという傾向を踏まえ、『f50』シリーズのコンセプトをスピードとし、抜本的にリニューアルさせました。今では『f50』イコール軽量モデル、スピードモデルという印象が強いと思いますが、始まりはそこではありませんでした。

 シリーズとして一番新しいのが『ナイトロチャージ』です。これも近年、インテンシティー、激しさ、運動量が注目されるようになってきた中で、そこに着目し、選手が少しでもたくさん走り回れるような、少しでも疲れを感じづらいような、あるいは足に対する外部からの圧力を少しでも緩和できるようなスパイクをという発想で2013年に立ち上げました」

―先ほど話に出た『プレデター』シリーズも当初のコンセプトからは変わっていますね。
「1990年のイタリア大会でゴール数が少なかったという分析を踏まえ、1994 FIFAワールドカップ アメリカに向け、4年間の歳月をかけて『ゴールを奪うためのスパイク』というコンセプトの下、開発されたのが『プレデター』です。『プレデター』とは『略奪者』という意味ですが、当時は『ゴールを奪う』イコール『どれだけすごいシュートを打てるか』という発想から、パワーとカーブに着目したのです。

 そのコンセプトを転換するきっかけとなったのは、2010年の南アフリカ大会でした。スペイン代表が優勝し、ポゼッションやボールスキルという要素がフットボールのトレンドとなり、パワーだけではゴールを奪うのは難しい。いかにボールを支配し、自由自在にボールを操って、攻撃を仕掛けるか。シュート、パワー、カーブに主眼を置いてきた『プレデター』を見直し、『より完璧なボールコントロール』というコンセプトでリスタートしたのが、2012年に発表した『プレデター リーサルゾーン』になります。パワー、カーブという要素も残しながら、正確なトラップ、ショートパスの精度など、あらゆるボールコントロールにこだわって開発しました」

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