「優勝した先輩たちを見てきた」強み。新生・星稜は日々を積み重ねて再び頂点へ
ゲキサカ / 2015年2月8日 13時9分
チームとしてはまだまだ課題だらけだ。総入れ替えとなった最終ラインはこの日、四日市中央工に攻略されて4ゴールを献上。だが、この時期のテーマである守備のベースを築いていく段階の中で、強豪相手に学ぶことができたのは大きい。大倉は「個人の技術、チーム全体を見ても欠点だらけ。チームとしては苦労して、欠点、課題をいっぱい見つけてというのは今回の目的でもある」。試合中、試合後も選手たちで改善点について指摘し合う姿が見られた。
新チームのスタート時に木原監督代行は選手たちに対してプレー面よりもまずは「私生活とか学校生活のところから良くしていこう」とメッセージを送ったという。河崎監督をはじめ、コーチ陣、選手たちは日常をとても大事にしてきた。日常、日々の積み重ねが人間としての土台をつくり、個人とチームを強くする。そして個々がどれだけ努力することができるか。「誰がトップチームに上がるかはボクらにも分からないところがある。チャンスをもらって、チャンスを掴めなくてもその子のためにはなるんです。(チャンスを掴むために)ちゃんとした準備をして、喜ぶ姿も、悔しがる姿を見てまた周りの子たちも頑張ろうとなるでしょうし」と木原監督代行。1年後、誰が活躍するかは分からない。それぞれが目標を持って、諦めずに、チャンスを掴むための準備をすることができるか。それが不足すれば、石川県予選で敗退しているかもしれない。だからこそ、チーム内で刺激し合ってを目標達成を目指していく。
大倉は「今は苦しいですけれどもインターハイ、選手権で勝てるように一日一日大事にしていきたい」。そして阿部は「チームとしてはインターハイ優勝とか選手権優勝とかそれも目標ですけれども、一個一個積み重ねていって、1か月後に『チームとしてまとまりつつあるな』とか、成長していきたい。そう思われるように毎日、自分としてもやっていきたい」。先を見過ぎることなく、王者は一生懸命に日々を送る。
(取材・文 吉田太郎)
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