イブラ自伝の内容は創作?「イブラの幻想を描いた」 共著者が明かす
ゲキサカ / 2015年5月28日 15時50分
パリSGに所属するFWズラタン・イブラヒモビッチの自伝の内容は創作だったと共著者が明かした。自伝である『I AM ZLATAN』はスウェーデン人ジャーナリストのデイビッド・ラーゲルクランツ氏とイブラヒモビッチの共著という形になっているが、その内容は“フィクション”だったという。英紙『テレグラフ』が報じている。
執筆に至った経緯についてラーゲルクランツ氏は「教養人の父親に育てられたから、小さい頃はゴーストライターの書いたサッカー選手の本なんて呼んだことなかったよ。私はこのクレイジーな申し出にすぐさま『イエス!』と言った。その頃サッカーのことなんてまるで知らなかったけどね。ズラタンはスウェーデンではサッカーよりも大きい存在だ。ズラタンと会った時は、なんでも知っているかのように振る舞ったよ」と明かした。
「その後、ゴーストライターの書いたサッカーの本を読み始めた。人生の中であんなに退屈する本は読んだことがなかったと言わなければならない。『こんなのできるわけない』って思ったさ。実際には思うべきではないんだけどね。だから私はこれを小説のように書くことを決めたんだ。あの本では別に実際の彼の発言を引用したりしていない。私はズラタン・イブラヒモビッチの幻想を描き始め、そうしたら夢中になって書くことができるようになった」
ラーゲルクランツ氏は、初めからフィクションとして書き始めたことを隠すことなく語った。創作した“物語り”だったというが、あくまで多くの取材を重ねた上で生まれたものだと強調する。
「彼との打ち合わせは徹底的に行った。わからないことがあるたびに彼に質問をしたものさ。彼とは100時間は一緒にいただろう。まるで冒険のようなものだったよ。嘘はついてない。彼のことを実際の彼より良く書こうなどとは思わなかった。私は最初に彼に言ったんだ。『お利口な振りをする必要はない。ただ思っていることを話して欲しい』ってね」
「私はちょうど、デイビッド・ベッカムの本を読んだけどとてもつまらなかったと彼に伝えたんだ。そしたら良い答えが返ってきたよ。『誰だよデイビッド・ベッカムって?』と」
「あれは彼の本当の声だったと思う。大事なのは、私はあの本をジャーナリストとして書いたわけではないということだ。彼の発言を引用してはいない。もし本当に言ってあることを探したければ、引用の部分だけを見る必要がある。私は彼からの発言を引用という形で紹介してはいないはずだ。私は彼のフィクションを書こうと思ったにすぎない。フィクションとしてのイブラヒモビッチを書こうと思ったんだ」
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