[選手権]「東京五輪世代の逸材集結!冬の主役候補たちvol.5」星稜FW窪田翔(2年)_王者の2年生エース、陸空で発揮される突破力と冷静さ
ゲキサカ / 2015年12月24日 14時56分
第94回全国高校サッカー選手権
「県外の高いレベルで高校サッカーがしたかった。星稜の練習参加や、星稜との練習試合をしていくうちに、サッカーのスタイルや部の雰囲気、環境が自分に合っていると思った」。
富山から星稜高にやってきた2年生ストライカー、FW窪田翔は、高いアジリティーとしなやかな動きがウリだ。彼の最大の特徴は『左利き』。左利きのストライカーとして、彼の存在は将来的に面白い。
彼を見ていて興味を持ったのが、『DFラインの突破の仕方』だ。一瞬のスピードで裏に抜け出していくが、その前に多くの駆け引きと技術が存在している。一見、飄々としているように見えるが、その目線の先には常にゴールがあり、そこから逆算をして、狙うコースやスペースを見極める。そして隙が出来た瞬間に、左利き独特のステップワークと軽やかさを駆使して、緩急をつけながらそのコースをたどっていく。
間合いとタイミング。この駆け引きと思い切りの良さで突破をすると、今度はGKとの駆け引きでも上回ることが出来る。GKの位置、重心の掛かり方を見て、冷静に左足を振り抜く。その突破力と冷静さは『陸』だけでなく、『空』でも発揮される。
175cmと高さは無いが、バネがあり空中戦に強く、特にクロスを頭で捉える技術は非常に高い。クロスのスピード、落下地点、DFが飛ぶタイミングを見計らい、時にはダイナミックに、時には動きで相手を外してからコントロールしてゴールに打ち込む。それも彼の突破の動きの中に入っている。
頭脳的なプレーと本能的なプレー。そして陸空兼用のスタイル。これらの能力を勝負所でさらりとやってのけ、ゴールという結果を生み出すのは、本能でやっていた中学時代から大きく成長した点だった。
SQUARE富山時代は、ナンバー10を背負ってエースとして君臨していた。GK高橋謙太郎と共に高円宮杯第25回全日本ユース(U-15)選手権大会で活躍。3試合連続ゴールでベスト8進出の立役者となった。
星稜に進み、1年時はプリンスリーグなどで試合出場こそ果たしたが、分厚い3年生の壁を打ち破れず。選手権登録メンバーに入ることが出来ず、優勝の瞬間をスタンドで見ていた。しかし、今年に入ってレギュラーを掴み、、2年生エースは経験を重ねてチームのポイントゲッターとして成長。プリンスリーグ北信越ではチーム最多の10得点をマークし、選手権予選でも初戦の金沢北陵高戦で5得点、準々決勝の日本航空高石川戦でも2得点。鵬学園との決勝では決勝点となる先制点をマークし、8得点で得点王となった。
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