[練習試合]「発見よりも課題の方が多い」日本高校選抜候補は得点奪えず、駒澤大に敗れる

ゲキサカ / 2016年2月9日 4時3分

[練習試合]「発見よりも課題の方が多い」日本高校選抜候補は得点奪えず、駒澤大に敗れる

[2.8 練習試合 日本高校選抜候補 0-2 駒澤大 時之栖]

 第54回デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会(3月、ドイツ)に参加する日本高校サッカー選抜の選考合宿は静岡合宿2日目の8日午後に駒澤大と練習試合(25分×4本)を行い、0-2で敗れた。

 第94回全国高校サッカー選手権の大会優秀選手を中心に構成される日本高校選抜は2日に候補選手26名が発表されたが、体調不良のGK山ノ井拓己(静岡学園高2年)と負傷を抱える澁谷雅也(國學院久我山高2年)が合宿不参加となり、24名がメンバー入りを懸けた競争に臨んでいる。この日は1、2本目と3、4本目とでメンバーを均等に分けて練習試合を実施。強豪・駒大を一時押しこむなど個々の能力の高さも発揮した日本高校選抜候補だが、試合は0-2で敗れた。

 指揮を執る早稲田一男監督(日章学園高)は「発見よりも課題の方が多いですね」と首を振る。大学入学前の3年生が多いメンバーはコンディションにバラつきがあり、両ワイドの攻守に渡る関わりが少ない部分や決定力を欠くなど課題があった。各自所属するチームのサッカーからメンバー、戦い方が変わる中で対応する力を発揮しきれなかった選手も多かった。「その時の状況によってやっていかないといけないんじゃないのかと話はしました」と早稲田監督。当初の構想から想定外のけが人が出たり、3月にバーレーン遠征をするU-19日本代表との兼ね合いで招集できなかった選手も一部いた模様だが、さすがに個々のレベルは高く、試合を戦いながら連係を高めて大学生に対抗していた。だが、期待値を越えるまでには至らず。指揮官はコンディション面を考慮しながらも、合宿最終日に紅白戦を行うことを示唆していた。

 1本目は4-2-3-1システムでGK脇野敦至(東福岡高3年)、4バックは右SB宮原直央(國學院久我山高3年)、CB星キョーワァン(矢板中央高3年)、CB福地聡太(東福岡高3年)、左SB杉岡大暉(市立船橋高2年)。中盤は鈴木遥太郎(國學院久我山高3年)と尾ノ上幸生(前橋育英高3年)のダブルボランチでトップ下が藤川虎太朗(東福岡高2年)。右MFが鳥海芳樹(桐光学園高2年)、左MFが牧野寛太(履正社高3年)、CFには旗手怜央(静岡学園高3年)が入った。

 5分に左サイドから失点した日本高校選抜候補は旗手の突破や鳥海がカットインから放った左足シュートなどで反撃。特にCFのポジションに入った旗手がよくボールを収め、そこを起点に攻め返していく。GKを寺尾凌(市立船橋高3年)、左SBを深見侑生(駒澤大高3年)にスイッチして迎えた2本目は鈴木や藤川が1タッチパスでDFを剥がす場面が増えて、切れ味鋭いドリブルを存分に発揮していた旗手がワンツーから大きく持ち上がるシーンがあったほか、16分には尾ノ上のサイドチェンジから宮原のスルーパスで鳥海が抜けだして右足シュート。19分には宮原のスルーパスに今度は旗手が反応して右足シュートを打ち込んだ。寺尾の好セーブや尾ノ上の気迫あふれるスライディグタックル、そして最終ラインが見せた球際での粘り強いなど含めて2本目は内容を向上させたが、1点が遠く、0-1で終了した。

 3本目はメンバー11人をチェンジ。システムも4-1-4-1に代えた高校選抜候補はGK坂口璃久(星稜高3年)、4バックは右から古屋誠志郎(市立船橋高3年)、白井達也(市立船橋高3年)、杉岡大暉(市立船橋高2年)、タビナス・ジェファーソン(桐光学園高2年)の並び。1ボランチに鍬先祐弥(東福岡高2年)が入り、トップ下が中村健人(東福岡高3年)と名倉巧(國學院久我山高2年)のコンビ。右MF三宅海斗(東福岡高3年)、左MFイサカ・ゼイン(桐光学園高3年)、1トップには矢村健(市立船橋高3年)が入った。

 その高校選抜は長短のパスを操る中村や鍬先中心に立ち上がりから駒大を押し込んでいたが、14分にPKを与えて失点。攻撃面では大学生に球際の攻防で屈する場面が目立って簡単には前線にボールを入れさせてもらえない。三宅の左足ボレーがゴールを襲うシーンもあったが、スコアを動かすことができないまま25分を終えた。だが中村が「最初合わないところもあったんですけれど一人ひとりが話しあったりすれば改善できたりする選手がいて、前半のミスを後半改善できたり、1試合の中で成長できているというのが大きいかなと思います」と語っていたように、1、2本目の選手も3、4本目の選手たちも時間が経つに連れて内容を向上させていた。

 トップ下の1枚を名倉から吉武に代え、CB杉岡を深見に代えた4本目は相手の背後を上手く突いた高校選抜候補が決定機を作り出す。6分に古屋のインターセプトから中村が絶妙なラストパス。これに矢村が反応したがシュートはGKのビッグセーブに阻まれ、7分に三宅とのワンツーから中村が放ったクロスのこぼれにタビナスが反応したシーンはヒットせずにゴールを破ることができない。相手の背後を狙う矢村やイサカがチャンスを迎え、「前半は全然でしたけれど後半は攻撃に関わる回数は多かったかなと思います。レベル高いんでみんな。普通にやっていたらダメ。気持ちは高くしてやっていました。(メンバーに)入るか入らないかでこの先の人生も変わってくるので何が何でも入りたいです」という古屋が右サイドで気迫あふれるプレーを見せて、長いスプリントを繰り返す。全国優勝した東福岡の中村、鍬先、三宅のトリオで崩しにかかるシーンがあったほか、三宅がカットインから鋭いシュートを連発するなど駒大ゴールを脅かした高校選抜候補だったが、チャンスを活かしきれず、無得点のまま試合終了を迎えた。

 アピールした選手がいた一方、まだまだ力を出し切れていないという選手も多い印象。その中で合宿最終日の練習で評価を変えるような選手は現れるか。昨年も選考合宿に参加している旗手が「去年行っていない分、行きたいという気持ちは強い」と語るなど、それぞれ周囲のレベルの高さを感じながらも欧州遠征メンバー入りへの強い思いを持っている。今後は選抜された選手たちが今月20日に「NEXT GENERATION MATCH」でU-18Jリーグ選抜と対戦し、3月に欧州遠征を行うが、まず合宿に参加している24選手は全国の高体連選手の代表である「日本高校選抜」(欧州遠征メンバーは18人)入りへ向けて残り1日でアピールする。

[写真]高校選抜候補は4本目にFW矢村が決定機を迎えるがGKがセーブ
(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
【特設】高校選手権2015

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング