[総体]名将も認める人間性、長崎総科大附が堂々の勝利で夏の全国へ:長崎
ゲキサカ / 2016年6月11日 7時17分
[6.10 総体長崎県予選決勝 長崎総合科学大附高 3-0 島原商高 長崎県立総合運動公園陸上競技場]
平成28年度全国高校総体「2016 情熱疾走 中国総体」サッカー競技(広島)長崎県予選決勝が10日に行われ、左SB前野翔伍(3年)の先制ゴールなどによって長崎総合科学大附高が3-0で島原商高に快勝。4年ぶり2回目となる全国総体出場を決めた。
かつて島原商や国見高に全国タイトルをもたらしてきた名将・小嶺忠敏監督が「明るくて、いいと思うな。ジョークもきくし、大人な人間もいる」と人間的な部分でも認めるチームが、7-0で大勝した前年王者・長崎南山高との準決勝に続き、決勝も古豪・島原商に堂々の勝利で全国切符を獲得した。それまでの総監督から昨夏に監督に就任した小嶺監督は「人間的なものを求める。それは相当変わったと思う。人間変えないとチームは変わらない」と日常から選手たちに変化を求めた。「腫れ物を触るような指導者じゃダメ。今の子供たちが変というのはウソ。それは指導者の言い訳ですよ。悪いのは悪い、良いことは良い。嫌な顔をするんじゃないかと顔色を見るんじゃなくて、しっかり指摘してあげること」。前野が「寮生活からどんどん変えていきました。ダメなところはダメ、いいところはいいと区別できるようになった」と説明したように、“小嶺流”の「アメとムチ」で人間的な部分とプレーの部分でも成長する選手たち。今年は新人戦九州大会で3位に入り、プリンスリーグ九州開幕戦でアビスパ福岡U-18に5-0で快勝するなど、実力面でも注目のチームを率いるMF薬真寺孝弥主将(3年)は、全国大会での目標について「もちろん、優勝です」と力強く宣言した。
ファーストシュートこそ、右CKから相手DF中村裕真(2年)に許してしまったものの、10年ぶりに決勝へ進出した島原商に序盤から襲いかかった。4分、相手の一瞬の隙を突いたU-17日本代表の注目ストライカー、FW安藤瑞季(2年)が一気に右サイドを突進。PAに入って切り返したところでDFに足を払われ、PKを獲得する。安藤の右足シュートはゴール左へ外れてしまったが、それでも2分後の6分に長崎総科大附は先制する。左サイドからドリブルで斜めに切れ込んだ安藤がタメをつくって中央へ折り返す。これを攻撃参加していた左SB前野がPA外側から右足で撃ちぬくと、ボールはゴール左隅へ吸い込まれた。
長崎総科大附はさらにリードを広げる。10分、右SB吉田隆之助(3年)のロングスローをニアの安藤が頭で後方へそらすと、島原商DFがクリアしきれずにボールは逆サイドへ。ここにフリーで飛び込んだMF山本大樹(3年)がコントロールから難なく左足でゴールへ流し込んだ。一気に畳み掛けようとする長崎総科大附は14分にも右MF右田翔か(3年)らのパスを受けた薬真寺がDFを外して右足シュート。この日の長崎総科大附はいつも以上に横への展開を多用し、MF鈴木颯太(3年)やDFラインがボールをサイドへ散らして攻撃していく。そして右田やMF宇高魁人(3年)の仕掛けで相手の守りに圧力をかけた。
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