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[総体]青森山田、プライド見せつけ6発大勝!

ゲキサカ / 2016年7月28日 7時42分

 圧巻の5ゴールを挙げ、ベンチに退いた鳴海は「こんなに決めたことはありません。いつもは力んでふかしてしまうケースがプレミアであって、今日はとにかく“低く、低く”ということだけ考えて試合に臨みました。調子は事前合宿から上がってきたと感じていた。青森山田はディフェンスから入るサッカー。そのためには前線の自分からプレスをかけないと良いゲームができません。前からひたすら走っているうちに調子が上がってきました」と振り返る。ただ「自分の得点よりもチームの優勝しか考えていません」と付け加えることを忘れなかった。

 対する中京大中京高は後半33分、本山が粘ってボールを奪いシュートを放ったシーンが最もゴールを予感させるシーンだった。しかしシュートは無情にもポスト横に。攻撃の選択肢が複数用意されていて冷静にチョイスする青森山田高に対し、中京大中京高の攻撃はDFのチェックに合っているうちに選択肢がなくなっていく。そのようにも見えた。

 それでも青森山田の守護神、U-19日本代表GK廣末陸(3年=FC東京加入内定)は反省を欠かさない。「今日はプレミアのホーム戦のつもりで試合に臨みました。結果として、6点取れた攻撃面はいいことですが、守備面は無失点の中でも修正すべきことが出ました。背後を狙ってくるとみていた相手が後半、足元にボールを入れてきてDFが入れ替わされてしまうシーンやSBのリスク管理が希薄なシーンなどが見受けられたので」

 中京大中京高の岡山哲也監督は、この盤石な青森山田高の戦い方を次のように感じていた。「パワフルで、個でもグループでもチームでもプレーの決断が早い。互いを理解しあっている信頼関係が確立されていると感じました」。中京大中京高の選手も、個々では技術レベルの高さを感じさせるプレーを披露した。だが得点には結びつかず、逆に大量失点を喫した。この差はどこにあるのだろうか。

「最後に相手を見て落ち着いてプレーできるか。そこに尽きると思います。互いに相手ゴール前では人も密集し、判断時間もない。その中で、例えばタメやスペースなどを冷静に見出して適切なプレーができるか――それは個としてもグループとしても、です。今日、うちは攻撃面である程度狙っていた形はできました。でも最後の落ち着きが欠けていた。対して相手には落ち着きがありました」

 青森山田高の強気の源にはプライドがある。「プレミアで戦い続けていることのレベルの違い、プライドを相手に押し付けないと。対戦相手は青森山田に対して緊張とリスペクトを持ってくる。それに対して我々は総力で圧倒しないといけない」(黒田監督)。「常にチャレンジャー」という気持ちではなく、相手の挑戦を正々堂々と受け止める。昨年の総体敗戦から学んだ青森山田高、その姿勢は潔く爽快なほどポジティブだ。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 伊藤亮)▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2016

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