「悔しいだけで終わるのはもったいない」、清水ユースを牽引したキャプテンDF立田悠悟
ゲキサカ / 2016年8月5日 13時12分
[8.4 クラブユース選手権(U-18)決勝 FC東京U-18 2-0 清水ユース 味フィ西]
泣き腫らした赤い目で淡々と語った。「ここまで来たからには、この雰囲気を楽しもう。勝って静岡に帰ろうと言っていて。なのに負けてしまって、非常に悔しいんですけど、悔しいだけで終わるのはもったいない。この敗戦を無駄にしないように、必ずリベンジしたい」。涙の準優勝となった清水エスパルスユースのDF立田悠悟(3年)は静かに誓っていた。
グループリーグ(GL)は1勝1分1敗の2位。最終節では鳥栖と5-5という壮絶な打ち合いをみせて、決勝トーナメントへ進んだ。その後は大宮ユースを1-0で下し、準々決勝ではGLで屈していた三菱養和SCユースに1-0でリベンジ成功。準決勝では延長戦の末、神戸U-18を下して、14年ぶりの決勝へやってきた。
平岡宏章監督が「GLでこれじゃいけないという風になったのがターニングポイントになった」と振り返ったとおり、キャプテンの立田も「自分たちは他のチームに比べて、決勝トーナメントへいくなかで、敗戦も接戦も経験しました。こういうところに来るまでの色々な経験を決勝トーナメントで活かせたのは良かったなと思います」と言う。
良い守備から良い攻撃へ。決勝進出した清水は、徹底した戦いぶりで14年ぶりの頂点を目指した。しかし、0-2の零封負けで準優勝。指揮官が「なんせ田舎者ですから、雰囲気に呑まれたのが(敗因の)ひとつ」と話したように、堅さの目立つ入りとなり、思うようなプレーはできず。なんとか耐え忍んでいたが前半32分に失点。前半終了間際の45分には2失点目を喫した。
攻めるしかなくなった後半は、果敢なプレスでボールを奪い、サイド攻撃で見せ場をつくったが、ゴールにはつながらず。2日前の準決勝で延長戦までの110分間を戦っていたこともあり、徐々に疲労が色濃く見え始めると、あと一歩のところでの精度が低下していった。一矢報えずに0-2の敗戦。試合終了と同時に多くの選手がしゃがみこみ、涙した。
CB立田は「攻められる時間帯が多い中で、自分たち後ろがどれだけ守れるかが大事になると思っていた。前半のうちに2点を決められてしまい、もっと我慢できていれば良かったんじゃないかなと思います」と悔やむ。
開始5分には相手の右クロスがGK水谷駿介の後方に落ちるという、あわやのシーンもあったが、詰めていた立田が必死にクリア。全員でカバーし合ってのプレーもみせた。しかし耐え切ることはできなかった。
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