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「悔しいだけで終わるのはもったいない」、清水ユースを牽引したキャプテンDF立田悠悟

ゲキサカ / 2016年8月5日 13時12分

「前からのプレスではめて、前へ蹴らせてというか。今日の後半みたいなサッカーが最初から出来ていれば、もっと結果は変わっていくのかなと思います」。後悔ばかりが主将の口をついた。

 立田は昨季の主将だったDF村松航太(現・順天堂大1年)に憧れ、その背中を追い続けてきた。去年まではSB村松の横でプレーし、多くを学んだ。「キャプテンとして熱いハートを持っていて、それでいてプレーは冷静でカバーリングに長けていて……」。先行く先輩を追うのに必死だった。

「去年は航太くんに頼りきりで、自分は得意なことだけをやっていればいいという環境のなかでサッカーをやってきました。今年は、あの人がいないと何もできない自分がいた。それでは上にはいけないので、カバーリングだったり、ゲームキャプテンとしてチームをまとめることだったり、声で鼓舞したりすることは意識してやっています」

 主将となった立田は、まばゆいほどの先輩像に飲み込まれそうになりながらも、必死に自分らしいリーダー像を模索。身体を、声を張って、泥臭くチームを引っ張った。そして村松も成し遂げることはできなかった決勝行きをつかんだ。

 そんなCBを平岡監督は「1年生のときには大きいだけの選手でしたが、ここ一年でぐっと伸びた選手。もっとできるポテンシャルを感じる選手」と称え、チームメイトの10番MF望月陸(3年)も「今年はあいつがチームの軸になって、頑張っている。後ろにあいつがいてくれると安心しますし、後ろからの声というので、前にいる僕たちは助かっている。存在はやっぱり大きいです」と信頼を寄せる。

 それでも清水のキャプテンは、まだまだ物足りない様子。「まだまだ(航太くんには)辿り着けないので。だからこそ目標にした選手なので。でも近づいていって、結果的にいつか追い越すことができれば……自分もこれから大きくなれると思うので」と口にした。

 清水ユースの夏は涙で終わった。とはいえ夏の連戦を戦い抜いての準優勝は誇れる結果に違いない。「準優勝は悔しいですけど、ここまで来れたことで自信はついたと思うので。これをプレミアやJユースにつなげて、少しでもいい順位で終わらせたいと思います」と話した立田は「練習から自分たちがどれだけ成長できるか、自分としてもこれからが楽しみ。これからまた成長していければ」と涙で濡れた目を前へ向けた。

 この悔しさを、どうつなげるかは自分たち次第。うっすら見えたが届かなかった日本一。この夏の戦いはそれぞれの胸に熱く刻まれたことだろう。チームとして急成長を遂げた清水ユースの選手たち。これからも自分たちの足で一戦一戦、未来を切り拓いていく。

(取材・文 片岡涼)▼関連リンク
【特設ページ】第40回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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