[MOM389]立命館大FW木藤舜介(2年)_東福岡時代と「今は違う」、目覚めた古都のストライカー
ゲキサカ / 2016年8月9日 21時38分
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.8 総理大臣杯2回戦 筑波大 1-2 立命大 キンチョウスタジアム]
初優勝を遂げた2006年大会以来、10年ぶりの総理大臣杯。初戦の富士大戦で3-0と快勝し、幸先の良いスタートを切りながらも立命館大のFW木藤舜介(2年=東福岡高)は「1回戦は勝って嬉しかったけど、自分が得点できなくて悔しい気持ちの方が強かった」と振り返った。
迎えたこの日は開始4分に先制点を許しながら、前半25分にMF中野匠(3年=広島ユース)のミドルシュートで試合を振り出しに戻すと、直後の28分に決勝点を奪い、エースとしての仕事を果たした。
ただし、持ち味を存分に発揮できたかと言えばそうではない。2週間前に練習で左足を負傷し、懸命な治療によって、何とか戦列に復帰したものの状態は万全とはいえない。加えて、この日は中1日での連戦と暑さによる疲労によって動きは決して軽快とは言えなかった。
それでも、米田隆監督は「直前に怪我をしたので、本来の動きではないけど、リーグ戦から落ち着いて自分らしい点の取り方をしてくれている。量はなくても、一本決めてくれればチームが流れに乗るので外さなかった」と先発起用を託されると、木藤本人は「4年生はこの大会で進路が決まる選手がいっぱいいる。そんな中で、俺がいなくて負けたら、謝りたくても謝りきれない」という気持ちを結果できっちり示した。
「めちゃくちゃ暑くてしんどかった」と振り返ったように立ち上がりから決して運動量は多くなかったが、「一発を狙っていた」という彼にその時が訪れたのは中野の得点で同点に追い付いたばかりの前半28分。高い位置で相手のクリアミスを拾ったDF池松大騎(4年=京都U-18)が筑波大DFの裏にパスを配給すると、「池松クンが相手DFの横に並んだ瞬間にボールを出してくれた。ミーティングでも相手のCBは裏に弱いと話していたので、ボールが来た瞬間行けると思った」と冷静にゴール左隅に決めた。
以降は追加点こそ奪えなかったが、鋭い飛び出しと相手DFとの駆け引きから筑波大DFとのマッチアップを制する場面もしばしば。特に、筑波大のCBとしてマッチアップしたDF小笠原佳祐(2年=東福岡高)は東福岡高校時代の同級生で、「負けたくないという気持ちが強かった」。
高校時代に練習中に何度もマッチアップしてきた仲で、試合前日には『LINE』で、「楽しもうね」というやりとりもしていた。改めて敵として、マッチアップするからこそ見える成長もあり、木藤は「小笠原は声を強く出せるようになったし、ラインの上げ下げが速くなっていた」と振り返る。
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