「東京五輪への推薦状」第23回:「オレを呼べ!!」U-19代表止めた静学の異色守護神・山ノ井拓己
ゲキサカ / 2016年8月12日 21時46分
2020年東京五輪まであと4年。東京五輪男子サッカー競技への出場資格を持つ1997年生まれ以降の「東京五輪世代」において、代表未招集の注目選手たちをピックアップ
SBSカップ国際ユースサッカーの“伝統戦”とも言うべきU-19日本代表と静岡ユースの試合が8月12日、愛鷹広域公園多目的競技場で開催された。後半のアディショナルタイムに入る中で、スコアボードに浮かぶ数字は1-1。PK戦濃厚の中で静岡ベンチは、山ノ井拓己(静岡学園高)をピッチに送り出した。
静岡の守護神は「『え?』というか、むしろ『PK頑張れよ!』と思っていたので驚いた。正直、準備はしていなかった」と言いつつ、「燃えましたね。直接戦えるチャンスが来たわけですから」と不敵に微笑んだ。
燃える視線の先にいたのはU-19代表のGK廣末陸(青森山田高)。高校年代ナンバー1のGKと言われる男に対して、山ノ井が持つ気持ちは並々ならぬものがある。自分も同じく1年生から強豪校の守護神として活躍し、実力的にも決して劣っていないという自負がありながら、評価されるのは常に廣末。一緒に練習したのは1年生のときに参加したナショナルGKキャンプのみだが、そこから大きくステップアップしていった廣末に対して、山ノ井に代表からお呼びが掛かることはなかった。
運もなかった。今年の頭には日本高校サッカー選抜の候補合宿に呼ばれたのだが、「まさかのインフルエンザ」(山ノ井)で辞退を余儀なくされ、アピールの絶好機を失った。「あっち(青森山田)はプレミアなんで直接やる機会もない」と悶々としながら、迎えたSBSカップ。ターゲットは最初から「廣末」である。ところが、第1戦で先発した山ノ井は、ローテーション起用によって第2戦をベンチで迎えることになってしまったのだ。
「もうショックでした。むしろ『他は出られなくていいから日本戦だけでも出してくれよ!』という気持ちだったし、ここで(自分の力を)見せてやろうと思っていたんですけれど……」
第1戦でPKを1本も止められなかったという事実も悔しさを増幅した。「プレーは良かったんですけれど」と振り返るように好守を連発したが、「PKを1本も止められないようでは」と悔恨の残る出来。それを日本戦にぶつけたかったというのが隠せぬ本音だった。ただ、その熱すぎる気持ちは首脳陣に伝わっていたのかもしれない。PK濃厚の流れとなると、即座に声が掛かった。
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
堅固なディフェンスと、ここぞの「一刺し」を狙うメンタリティ。福岡の初出場校、福岡大若葉が初陣白星で3回戦進出
ゲキサカ / 2024年7月29日 14時18分
-
五輪で見せた“強心臓ぶり”「頼もしすぎる」 日本の23歳欧州組に熱視線「A代表に呼ばない理由がない」
FOOTBALL ZONE / 2024年7月29日 7時1分
-
ゴールと仲間を死守…「本当にチームを守りたかった」守護神・小久保玲央ブライアンが2戦連続完封達成
ゲキサカ / 2024年7月28日 7時3分
-
「小久保神」がトレンド入り コース読み切りPK“阻止”…大岩ジャパンの守護神に喝采
FOOTBALL ZONE / 2024年7月28日 6時22分
-
ユース取材ライター陣が推薦する「インターハイ注目の11傑」vol.3
ゲキサカ / 2024年7月27日 8時50分
ランキング
-
1馬術が快挙 団体“史上初の銅メダル“ 競技としても92年ぶりのメダル獲得
日テレNEWS NNN / 2024年7月29日 20時39分
-
2女子57キロ級・舟久保遥香が涙、涙の銅メダル!9分超激闘制し日本柔道通算100個目のメモリアルメダル
スポニチアネックス / 2024年7月30日 0時45分
-
3【パリ五輪】スケボー男子の堀米雄斗が金メダル!「諦めかけたこともあった」滑り込み五輪内定から大一番で強さを発揮し、堂々2連覇
スポーツ報知 / 2024年7月30日 1時25分
-
473キロ級・橋本壮市 32歳初五輪で意地の銅メダル!“微妙判定”乗り越え…笑顔でスタンドに投げキッス
スポニチアネックス / 2024年7月30日 1時25分
-
5五輪フェンシング個人で日本人初の金…加納虹輝の快挙に地元も歓喜 母校の生徒「果敢に攻めて勉強頑張る」
東海テレビ / 2024年7月29日 17時49分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)