「東京五輪への推薦状」第23回:「オレを呼べ!!」U-19代表止めた静学の異色守護神・山ノ井拓己
ゲキサカ / 2016年8月12日 21時46分
「止めなかったら今日の飯は抜きだからな」
僚友の愛(?)にあふれた声に押されつつ、「飯がないのは嫌だったんですよ」と、U-19日本代表のPK一番手キッカー、FW岩崎悠人(京都橘高)のシュートをストップ。「相手のエースなので、これを止めればチーム的にもガックリ来ると思っていた」という読みどおりに、2番手の名手・針谷岳晃(昌平高)もキックミス。軍配は静岡に上がった。
日の丸への思いは熱いものがある。リオ五輪の大舞台に静岡学園の大先輩・大島僚太が立っていたことも「めちゃくちゃ刺激になった」と言う山ノ井は、「とにかく一度だけでいいから呼んでみてほしい」と力説する。「呼ばれてそこでダメだったらダメでいいんです。でも同じ舞台で比べてみてほしい。やれる自信はあります」と断言して、自分の推薦状を自分で書きかねない勢いだった。
圧倒的勝負強さを評価されるビッグセーバーであり、味方に勇気を与えるコーチングも光る守護神は、課題と言われる筋力面についても「伸びしろを残しているということ」とポジティブに解釈。中距離のパスを使ったビルドアップなどプレーのディテールを突き詰めながらレベルアップを図り、「お呼び」が掛かる日を待っている。
前向き精神の塊のような守護神は、「プロのほうが絶対に成長できるし、大島さんみたいになれる可能性があるのは、プロ」と進路も強気の一択。東京五輪についても「歴史に名を刻めるチャンスだし、あると思っている」と語るユニークな男は、最後にあらためて「ぜひ一度呼んでくださいとお伝えください」と自らをプッシュすることを忘れなかった。
執筆者紹介:川端暁彦
サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長。2004年の『エル・ゴラッソ』創刊以前から育成年代を中心とした取材活動を行ってきた。現在はフリーランスの編集者兼ライターとして活動し、各種媒体に寄稿。著書『Jの新人』(東邦出版)。▼関連リンク東京五輪への推薦状 by 川端暁彦一覧へ
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