[ADIDAS CUP 2016 in FUKUOKA]流れ引き寄せた伝統の「オールプレス」、ルーテル学院が3位に
ゲキサカ / 2016年8月19日 20時40分
[8.18 ADIDAS CUP 2016 in FUKUOKA ルーテル学院高 1-1(PK7-6)西京高 グローバルアリーナ]
地元・九州勢を中心とした強豪12校が秋の戦いへ向けて力を磨いた「ADIDAS CUP 2016 in FUKUOKA」は19日、順位決定戦を行った。昨年準優勝のルーテル学院高(熊本)と全国総体出場校の西京高(山口)との一戦は、試合終了間際に追いついたルーテル学院が1-1で突入したPK戦を7-6で制して3位に入った。
先制したのは西京だった。MF難波啓太(3年)の仕掛けやFW今田雄太(3年)とFW山崎智弥(2年)の飛び出し、セットプレーでもチャンスをつくっていた西京は前半18分、左サイドを突いた山崎の折り返しをMF水津幸広(3年)が左足ダイレクトで合わせる。DFに当たってコースの変わった一撃がゴールに吸い込まれた。
だが、ルーテル学院には失点しても流れを変える術がある。失点直後から伝統の「オールプレス」を敢行。後方の選手たちに押し出される形で前線の選手たちがプレッシャーをかけ、相手の攻撃のリズムを狂わせていく。そして高い位置でボールを奪えるようになったルーテル学院は24分、交代出場のFW伊藤連(3年)とのワンツーからMF東晃隆(3年)が決定的な右足シュート。26分には東の折り返しを伊藤が右足ダイレクトで叩く。
後半もルーテル学院はボールを奪うと間髪入れずに攻撃を繰り返して西京にプレッシャーをかけていく。だが、西京の守りも堅い。CB吉賀健汰朗(2年)やCB柳井浩志(1年)ら最終ラインの選手たちが突破を許さず、またGK岡崎隆雅(2年)がDF背後のスペースをカバーするなど決定打を打たせなかった。ルーテル学院は24分にも左SB島津玲斗主将(3年)が強引に仕掛けてシュートまで持ち込むが1点が遠い。それでもルーテル学院は試合終了1分前の29分、GKにプレスをかけたFW鈴木登己峰(2年)がインターセプト。小野秀二郎監督が「一番プレスかけるのが上手い」と評する2年生FWが同点ゴールをねじ込んで1-1の同点に追いついた。直後に突入したPK戦では互いに譲らず、7人目に突入。まずルーテル学院GK黒田将司(3年)が右へ跳んでストップすると、最後はルーテル学院のMF三上宗一郎(2年)が右足シュートを決めて決着をつけた。
11年度以来となる選手権出場を狙うルーテル学院だが、今年は新人戦、総体予選ともに県8強止まり。だがチームは8月6日からの静岡・関東遠征や今回の福岡遠征によって着実に力をつけてきている。今回の「ADIDAS CUP 2016 in FUKUOKA」は1年生の大型レフティー・MF徳永敦優や右SB江崎巧朗(2年)、FW竹宮彪真(1年)が国体選抜の海外遠征のため不在。それでも小野監督が「守備力が上がってきている。失点しなくなって、簡単に負けなくなった。チャレンジ&カバーの意識も高まっている」と目を細める内容で今大会4試合を無敗で終えた。
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