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[SEVENDAYS FOOTBALLDAY]:268人の“リーダー”が携える覚悟(駒澤大高・高橋勇夢)

ゲキサカ / 2016年9月15日 18時9分

昨年度の選手権でも右SBのレギュラーとして全国8強を経験した高橋勇夢。今年は268人のリーダーとして選手権に挑戦する(写真協力=高校サッカー年鑑)

東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」

「『組織はリーダー以上にならない』とよく亀田先生に言われるんですけど、その言葉が凄く自分の中で響いているので、それを常に意識してやるようにしています」とその18歳はきっぱり言い切った。268人の部員を牽引する“リーダー”として、チームにすべてを捧げる覚悟が揺らぐことはない。昨年度は全国ベスト8。東京連覇を狙う駒澤大高は高橋勇夢をキャプテンに頂き、まずは17日の高校選手権予選初戦へと立ち向かう。

 5年ぶりの全国となった1年前の高校選手権は躍進の時。阪南大高、尚志高、松山工高と強豪を相次いで倒し、最後は準々決勝で結果的に夏冬連覇を達成する東福岡高に惜敗したものの、全国8強という成果を手にすることで、その名を日本中にアピールしてみせた駒澤大高。半数以上のレギュラーが残り、今シーズンも首都の高校サッカーを牽引すると目されていた赤黒軍団は、その期待に応える格好で関東大会予選も東京を制し、勢いそのままに関東大会でも頂点まで上り詰める。ところが、準々決勝からの登場となった総体予選では、初戦こそ快勝を収めたものの、準決勝で関東一高に0-1と敗れて全国切符を逃すと、チームの風向きが変わる。FC東京U-18(B)、國學院久我山高と続いたリーグ戦も共に黒星を喫し、まさかの公式戦3連敗。春先からケガ人が相次いでいた状況も重なって、チームには閉塞感が漂い始めていた。

 そんな7月末。「ちょっとこのままじゃ早めに手を打たないとまずいかなと」感じた大野祥司監督が動く。例年であれば高校選手権予選が始まる直前に決定していたキャプテンを、この段階で任命する決断を下した。夏合宿の初日。部員全員による投票が行われる。最終日前日に、その投票結果を踏まえたスタッフミーティングが開かれ、キャプテンが発表された。選ばれたのは「発表の時は正直ドキドキしていたんですけど、選ばれてホッとした部分もありました」という高橋。駒澤大高には“学年リーダー”という役職が存在しており、高橋は3年生のリーダーを務めていたため、当然キャプテン候補の筆頭であったことは間違いなかったが、昨年のキャプテンを託された選手が“学年リーダー”ではなかった経緯も含め、前述したように少しドキドキしていたそうだ。ただ、「今まで通りのことをやって、インターハイで全国に出られなかったのは事実なので、このままじゃ選手権も出られないと思っていますし、そこで『自分がやるしかないんだな』という覚悟を決めました」と決意を力強く話す。例年より少し早く決まったキャプテンを中心に、チームは気持ちを新たに選手権予選へと向かって行くはずだった。

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