「点を取りにいく中での最後の手」として、北九州の鹿屋体育大DF福森健太がJデビュー
ゲキサカ / 2016年10月9日 9時49分
[10.8 J2第35節 東京V1-1北九州 味スタ]
鹿屋体育大に所属するDF福森健太(4年=FC東京U-18)がJデビューを果たした。FC東京U-18で育ち、九州の地で戦うDFは、奇しくも“古巣”である味の素スタジアムで一歩目を踏み出した。
前半1分に先制も、同28分に失点。1-1で試合は進んだ。福森に出番がやってきたのは後半35分。MF小手川宏基に代わる形で本職のSBではなく、2列目右サイドへ入った。
「個人での突破」を期待して送り出したと明かした柱谷幸一監督は「DF星原健太がまだがんがん上がっていけるので、ただ終盤であとの戻りが厳しいだろうと思った。福森を越えて星原が上がっていって、クロスを上げたあとは、福森が早くSBのポジションに戻ってあげれば」と説明。「点を取りにいくなかでの最後の手」としての切り札だったと語る。
今年7月に特別指定選手として承認されたDFは、9月からは鹿屋体育大を離れて北九州の練習参加を続けていた。紅白戦では主力組でプレーすることもあったため、Jデビューが近づいていることを薄っすらと感じながら、トレーニングする日々。「可能性はあるなと感じながらやっていました。それがいつ来るかはわからなかったので、いつ呼ばれてもいいように過ごしていました」。
そして東京V戦の後半35分、最後の交代枠を使う形で出番はやってくる。「最初は自分とはわからなくて、僕なんだ……!」と思ったという大学生。ともにアップをしていたDF寺岡真弘から「力を抜いてやれ!リラックス、リラックス」と幾度も声を掛けられたこともあり、平常心でピッチへ入れた。
「1-1の状況で、監督も勝ち点3を取りにいくと言っていたので、アシストやゴールに結びつくプレーをしたいと思っていました。積極的に結果につながるプレーを意識して、ピッチへ入りました」
出場直後の後半36分、すぐにボールを触れたことですんなりとゲームに入れた。相手3枚を引き付けながら、中盤からのくさびを受けた福森は、右サイドを攻め上がった星原へスルーパス。相手DFをかわした星原の折り返しから、MF風間宏希のシュートは相手DFに弾かれたが、早速決定機を演出した。その後も右サイドから果敢に仕掛け、臆することなくプレー。約10分間だったが、デビュー戦を戦い抜いた。
ゆかりある味スタでのデビュー戦。22歳のDFは「よく来ていた場所ではありました。それよりも今日は両親が来ていたので。両親の前でデビューできて、プレーする姿をみせることができたのは、ひとつ親孝行できたかな」とやさしく微笑む。
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