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総理杯で2年連続の前十字靭帯損傷…明治大FW木戸皓貴は静かに再起を誓う

ゲキサカ / 2016年10月16日 22時47分

二度目の大怪我を負ってしまった明治大FW木戸皓貴(中央)

[10.15 第90回関東大学リーグ第18節 明治大2-1慶應義塾大 江戸陸]

 ピッチへ立っているはずだった。優勝決定の瞬間、背番号10はスタンドにいた。明治大のFW木戸皓貴(3年=東福岡高)は今夏の総理大臣杯決勝で左膝前十字靭帯損傷の大怪我を負い、現在はリハビリ中。優勝のかかった慶應義塾大戦では応援に訪れ、チームの関東リーグ制覇を見届けた。

 昨夏の総理大臣杯2回戦で右膝前十字靭帯損傷の大怪我を負い、約9か月のリハビリを経て、今年5月に公式戦へ復帰。徐々に調子を上げると、前期リーグでは3得点を記録。存在感を増しながら、8月には総理大臣杯を迎えた。

 夏の大学日本一決定戦。木戸は得点こそなかったものの、クロスバー直撃のシュートを放つなど、明治大の攻撃を牽引。チームは順調に勝ち進み、順天堂大との決勝へ進出した。そこで悲劇が待っていた。

 1-0の前半24分、相手DFとの接触で左膝を痛めた。「最初に倒れたとき、去年ほどの痛みはなくて、できるなって思いました。アドレナリンも出ていたので」。歩くこともできたため、すぐにピッチへ戻った。しかし約5分ほどプレーした後に自ら交代を訴えた。

「出来ると思ったんですが、膝が抜けたので、その瞬間に“わかりました”」。大怪我をした右とは逆足だったが膝周辺の違和感などから、軽症ではないとはっきり感じたという。それでも交代後も気丈に仲間を鼓舞。明治大は前半の1点を守りきり、勝利。総理大臣杯優勝を遂げた。

 左膝へテーピングを施し、ベンチで優勝の瞬間を迎えた木戸。セレモニー後にはスタンドの仲間と喜びを分かち合い、日本一を噛み締めた。そんな歓喜のときを終え、待っていた現実は厳しすぎるものだった。

 高校時代にお世話になっていた地元・福岡の病院で左膝の診察を受けた。結果は『左膝前十字靭帯損傷』。約1年前と同じ大怪我だった。約9か月のリハビリを経ての復帰から、わずか3か月で起きた悲劇。

「復帰からようやく自信を持ち始め、調子も上がってきた時期だったので。そういうときに怪我をしてしまって、一気に自信をなくしてしまいました。誰の顔も見れないくらいに最初は落ち込みました。(東京へ)帰りたくないと思って……」

 それでも木戸を支えたのは、明治大の仲間たち。「みんなからの連絡やスタッフ陣から電話ももらって、支えられているなと思ったら、前を向けるようになって。“ここで終わるような選手じゃない”と自分でも思っているので。またここで切り替えて、東京に帰ったら弱音を吐かずに前向きにいこうと決めました」。これ以上ないほどに心身ともに傷を負ったが再起を誓った。

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