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[NB×大阪桐蔭高]『このチーム、支えたいな』という集団に。強さ身につけた好漢たち、大阪桐蔭が前評判覆して8年ぶりの選手権へ

ゲキサカ / 2016年10月22日 7時0分

8年ぶりとなる選手権出場を狙う大阪桐蔭高イレブン

 200校を越えるチームが1枚の選手権切符を争う全国屈指の激戦区・大阪。熾烈な覇権争いがスタートしているが、前評判以上の強さとポテンシャルに注目のチームが大阪桐蔭高だ。

 大阪桐蔭は05年の創部から4年目の08年全国高校総体で初出場ながらベスト8進出。同年冬には全国高校選手権に初出場し、2試合で計7ゴールを叩き出してインパクトを残した。その後も09年全日本ユース(U-18)選手権16強、12年全国高校総体では4強入りし、またMF阿部浩之(現G大阪)やDF三浦弦太(現清水、U-23日本代表)、MF久保田和音(現鹿島、U-19日本代表)ら創部から10年あまりで10人ものJリーガーを輩出している大阪の強豪校だ。今年の全国高校総体予選では決勝リーグ進出を懸けた7回戦で履正社高に0-1で敗戦。全国総体出場には手が届かなかったが、9月のプリンスリーグ関西では開幕13連勝していた首位・阪南大高に黒星をつけるなど、後半戦6試合を無敗とチームの状態は上向きだ。

 選手権予選初戦を前にした関西学生1部リーグの近畿大、同2部リーグの大阪産業大という強豪大学のAチームとの練習試合では主力組が出場した1本目40分間をいずれも勝利。チームは自分たちのサッカーに手応えを掴んで選手権を迎えようとしている。 元々、現3年生は永野悦次郎監督が「今年は、僕も長く見てきましたけれど、能力は高いです」と評する世代。当初は周囲の話を聞き分けながら、同時にリーダーシップを発揮するような選手がいなかったこともあってまとまりがなく、試合では個人のスタイルを出すことに固執した選手もいて結果が伴わなかった。“能力”が高いがゆえに走ってしまっていた個人プレーの数々。だが彼らは、悔しい結果や、震災後恒例となっている宮城遠征でのボランティア活動などを経て、サッカーは個人、個人だけでは勝てないこと、チームのために頑張ることの大切さに気づき、変わった。

 人のために頑張れる人間であること。加えて、それに強さが伴わなければ勝つことはできない。今年はその姿を思い描いて成長を遂げてきた。永野監督は「今年はただ単に心優しいだけでなく、心が満たされて、強くなって、どんなことがあっても組織で守って、組み立てて、サッカーできる集団になるんやで、とやってきた。今、どんどん上がってきています」。

 指揮官が強調したことがある。「強調したのは、彼らがまだ若いので、自分を見つめられないところですかね。自分の心が病んでいたら自分って見えないじゃないですか。でも自分の心が鏡のように映し出せる心を持っていたら振り返って自分を改善できる」。どんなにいいゲームをしても何かしら課題がある。そこを追求し、改善して、強い個、チームになった。

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