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[選手権予選]上に行くのは「オレらがやろうと」。相洋が夏の王者・横浜創英撃破して準々決勝進出!:神奈川

ゲキサカ / 2016年10月23日 22時40分

 それでも横浜創英は前半終了間際にケガで先発を外れていた中盤の要・MF中山陸(3年)を投入。すると直後の39分、左SB福田峻太(3年)の左FKをニアへ飛び込んだ木澤が頭で決めて1点差とする。さらに後半8分にはFW伊藤綾麻(3年)がゴールを破って同点に追いついた。“創英モデル”のパスワークで今年、インパクトを残してきた横浜創英の猛攻。だが、関野が「リーグ戦でも同点の試合が続いて、先制しても同点に追いつかれて終わることが多かった。だから、きょうは追いつかれても前に出て点取りにいこうと」説明したように、守りに入るのではなく、3点目を狙いに行った相洋にゴールが生まれる。

 11分、中盤でボールを奪った関野が「奪って、(狙ったのは)空間ですね。ちょっと高めでパスを出した」とスルーパス。これで抜け出した菅井が1対1となったGKを「シュートコースを切られたので」右側からかわして勝ち越し点を流し込んだ。横浜創英は再び追う展開に。だが、精神的なダメージも影響したか、リトリートした相洋に中央を締められた横浜創英はなかなか攻めきることができない。一方の相洋は奪ったボールをすかさず縦やサイドへ蹴り込んで、持ち上がった関野の左足シュートやサイドでタメをつくる菅井をポイントにチャンスを作り出した。

 徐々にロングボールの増えた横浜創英は相洋の福山陸生(3年)と石田恵悟(2年)の両CBに何度も跳ね返され、サイドからの攻撃もSB沼宮内来風(3年)やSB渋谷がプレスバックを欠かさない中盤の選手たちと挟み込んで来る相洋DF陣に突破をさせてもらえない。「ゴールに急ぎたいという気持ちがこの子たち出てしまって、雑になったところや前に急ぎ過ぎたところもあった。僕がコントロールできなかった」と宮澤監督が悔やんだ横浜創英に対し、相洋はボールをキープする時間を増やして上手く時間を削っていく。迎えた38分、横浜創英は中山陸のスルーパスで伊藤が抜け出したが、距離を詰めたGK田代将太郎(3年)の前にシュートを打ちきれず。再三あったセットプレーも身体を張った守備を見せる田代ら相洋守備陣に跳ね返されてしまった。

 そして試合終了の笛。相洋はベンチから選手たちが飛び出して夏の王者撃破を喜んだ。この試合に懸けてきていた相洋。前日、メンバーの3年生11名は遠足を公欠し、前日まで修学旅行だった2年生たちはこの日のために旅行期間中に朝5時から朝練を行ってきたという。そして横浜創英のビデオを何度も見て分析。ピッチで相手の良さを消しながら、自分たちの持ち味であるボールを動かす部分も発揮して勝利した。渋谷は「みんな創英が(上に)行くと思ったと思うんですけど、オレらがやろうと。同点に追いつかれてしまったんですけど守りに入らなかったことが良かった」と笑顔。春の練習試合で静岡の名門・藤枝東高に3-0で勝利し、神奈川県1部リーグでは優勝した湘南ベルマーレユースと2戦2分。自分たちの実力に自信も持っていたエンジの軍団がその力を表現して、優勝する権利があることを証明して見せた。「なかなか応える事ができなかった」(渋谷)という仲間たちの応援にV候補撃破で応えた相洋が、横浜創英に代わって主役の座に躍り出る。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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