[選手権予選]「高い壁」「王者」乗り越えた!!鵬学園が18連覇狙った星稜破り、初の全国へ!:石川
ゲキサカ / 2016年11月5日 22時40分
鵬学園は32分にも左クロスのこぼれ球を西川が左足で叩く。強烈な一撃がゴールを捉えたが、GK高橋が何とか反応し、ボールはクロスバーを叩いた。星稜は32分、早くも投入されたFW奥野隆正(3年)がGKをかわして右サイド深く切れ込むが、ラストパスは鵬学園DFがクリア。40分にはクロスをGK的場にパンチングされたものの、MF片山浩(3年)がすかさずGKの頭上を突くループシュートを放つ。ゴール方向へゆっくりとボールが向かったが、バックステップを踏んだGK的場がワンハンドでゴール外へはじき出して1-0のスコアは変わらなかった。
後半、星稜の攻撃の迫力が増す。6分、CB岡田勇斗(3年)が左サイド後方から入れた対角線のクロスボールで窪田が抜け出したが、シュートは距離を詰めた的場が阻止。その後も星稜はクロスやロングスローなどから窪田にボールを集め、そのヘディングシュートなどでゴールヘ迫ったものの、鵬学園も危険人物に対してしっかりと対応する。CB竹下潤(2年)が競って、そのこぼれ球をCB能登駿平(2年)やMF輪嶋拓海(1年)がクリア。また赤地監督が「あそこ競り負けていたらやられていた。1年生があれだけ弾き返してくれた。良くやってくれた」という1ボランチの輪嶋がグラウンダーで前線へ入ってくるボールを防ぐ役割も全うして決定打を打たせない。
星稜の河崎護監督も「鵬さんの最終ラインの守備力がありましたよね。集中している以上に『跳ね返すぞ』という気持ち、大事なものをもっている気がしました」と評した気迫の守り。小柄な選手の多い鵬学園は体格差を埋めるために朝練習で取り組んできたヘディングも効果を発揮して、窪田に競り負けるシーンもあったが簡単にヘディングさせず、またこぼれ球の対応も速かった。ドリブルで切り込まれても最後体を投げ出してブロックする。そして鵬学園のベンチから試合を通して発せられていたのは「引くな!」という言葉。「ビビって引いちゃったら蹴られる一方なんで前で引っ掛けるように」(赤地監督)。その言葉通りに選手たちは走り抜いてクロス、ロングボールを簡単には蹴らせなかった。36分、39分にはPAへ流れたボールに右MF木出雄斗(3年)が走り込んだが、守備範囲広く守ったGK的場が連続で好守。逆に千葉東を起点にカウンターを狙い続けた鵬学園は単調な攻撃が続いてしまった感のある星稜に最後まで1点を与えず、石川県高校サッカーの歴史を塗り替えた。
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