1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

[選手権予選]3位、3位、そして準優勝。開校10年目に歴史大きく塗り替えた京産大附、ここから新たな一歩を:京都

ゲキサカ / 2016年12月2日 18時54分

[選手権予選]3位、3位、そして準優勝。開校10年目に歴史大きく塗り替えた京産大附、ここから新たな一歩を:京都

[11.23 全国高校選手権京都府予選決勝 京都橘高 1-0 京産大附高 西京極]

「引き立て役にはなりませんよ」

 試合前、京産大附高の仲井和哉監督が口にした言葉は、両チームの戦力差を考えれば強がりと受け止められてもおかしくないものだった。

 第95回全国高校サッカー選手権大会の京都大会。決勝戦まで勝ち進んだのは京都橘高と京産大附高。前者は4年連続で全国行きを決めている大本命であり、U-19日本代表FW岩崎悠人の存在もあって全国から注目を集めていた。一方の京産大附は、新人戦と高校総体予選で共にベスト4進出というサッカー部史上初の快挙を成し遂げていたが、チームとしても、個人としても大きな注目を集める存在ではなかった。京都産業大の附属高校として開校したのが2007年。サッカー部も初年度は進学コースを担当する顧問が練習に出てこれない日が多く、初芝橋本高のコーチを務めていた仲井和哉監督が就任した翌年から、ようやく人数が揃い始めたという。それも初めはグラウンドの雑草を抜いて、選手に『練習に来いよ!』と声をかける状況からのスタートだった。2012年に現在の場所へ移転してからもグラウンドは土で、他クラブと共有しながら限られた広さでトレーニングに励んでいる。

 選手たちも、中学時代は無名。主軸でなかった選手や、Bチームだった選手たちが大半だ。そういった選手をサッカー部に迎えて、仲井監督やコーチングスタッフと共に成長してきた成果が、今大会で花開いた。仲井監督は「彼らをどのように指導してきたのか?」という問いかけに、こんな答えを返している。「うちの学校は盛り上がらないという校風があるんです。そこに『サッカー部から火をつけよう!』とことを赴任した8年前から思っていました」。サッカーの技術や体力や戦術と共に、活気を持って行動すること、その際に主体性を持つことを植えつけてきた。現在は学校行事をサッカー部の生徒が盛り上げたり、積極的な行動を起こすことが増えているという。

 それはピッチ上でも成果が現れている。今年のチームでボランチとして自陣のスペースを生め、左足からの配球やミドルシュートで主軸の一角を担ったMF村木昂太(3年)は「中学ではベンチが多く、自信もやる気もそれほど無かった。高校の3年間で精神的に成長できたと思います。決勝戦、前半からあんなに全力疾走したことはなかったけれど『勝ちたい!』という思いが自然とそうさせました」と自身の変化に驚いている様子だった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください