「嬉しい驚き」も!先発11人全て3年生以下の順天堂大が繋いで、攻めて、関東勢対決制す!
ゲキサカ / 2016年12月10日 18時39分
[12.10 全日本大学選手権(インカレ)2回戦 順天堂大 2-1 慶應義塾大 味フィ西]
大学サッカー日本一を争う第65回全日本大学サッカー選手権(インカレ)は10日、2回戦を行い、関東勢対決となった順天堂大(関東4)対慶應義塾大(関東6)戦は1年生FW浮田健誠(柏U-18)の決勝点によって総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント(8月)準Vの順大が2-1で勝った。順大は12月12日の準々決勝で阪南大(関西1)と戦う。
今年、関東大学1部リーグでの対戦は慶大の2戦2勝。だが、冬の決戦は先発11人全て3年生以下の順大が逆転勝ちした。均衡した序盤を過ぎると、順大が個々のテクニックと連係によって慶大のプレスを剥がす回数を増やしていく。総理大臣杯で4戦連発を記録した注目ルーキーFW旗手怜央(1年=静岡学園高)がバイタルエリアでボールを収める順大は10分、浮田とのワンツーによって右サイドを打開した右SB柳澤亘(2年=八千代松陰高)が切り返しでさらにDFを外して決定的なクロス。34分には、前半半ば頃から違いを生み出す存在となっていたボランチ・名古新太郎(2年=静岡学園高)が鋭いターンからドリブルで持ち込んで強烈な左足シュートを打ち込んだ。
慶大はこの一撃をGK上田朝都(1年=横浜FMユース)のファインセーブで逃れたものの、前半は押し込まれる時間帯が続いた。奪ったボールを意図的に繋いでいたほか、順大の不用意なパスを高い位置で引っ掛けていたが、風下ということもあって我慢の展開。千葉内定の右SB溝渕雄志(4年=流通経済大柏高)がインターセプトから一気に前線へ駆け上がろうとするシーンや、絶妙なトラップから前を向いたFW渡辺夏彦(3年=國學院久我山高)がドリブルで切れ込むシーンもあったが、ゴールに近づく前に潰されて攻めきることができていなかった。
それでも慶大は37分、39分と敵陣で獲得したFKからMF加瀬澤力(4年=清水東高)が好キックをCB豊川功治(4年=千葉U-18)やCB宮地元貴(4年=桐蔭学園高、名古屋内定)の頭へ通して順大ゴールを脅かす。そして45分にセットプレーから先制点を奪った。カウンター攻撃によって左CKを獲得した慶大は、加瀬澤が右足で中央へ入れる。GKが弾いたボールにファーサイドで反応した溝渕が抑えの利いた右足シュートをゴールへ突き刺してリードを奪った。
慶大の須田芳正監督は「随所随所、いいパスワークで我々がボール持った時間帯もあったし、全体的にそうだったけれど、特に前半はウチらのペースだったと思います」と振り返る。豊川の鋭い潰しや相手のドリブル突破に対する対応の上手さ、宮地の存在感あるプレーも光っていた。一方、ビハインドを負って前半を折り返した順大だが、ゲーム主将のCB坂圭祐(3年=四日市中央工高)が「リーグ戦でも慶應には2敗しているんで、ある意味想定内っていうか。(ビハインドの状況には)そうなりたくないですけど、『仕方ないかな』くらいだった」と振り返ったように、慌てることなく後半をスタート。そして、その開始直後に同点に追いつく。4分、旗手が敵陣中央で獲得したFKを名古がPA右寄りの位置へ蹴り込むと、柳澤がヘディングシュート。逆サイドのポストを叩いたボールを慶大守備陣が必死にかき出したが、ゴールラインを越えていたという判定によって1-1の同点となった。
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