流れ変えたピッチ上の采配、筑波大MF鈴木徳真「上手くはまった」
ゲキサカ / 2016年12月18日 20時2分
[12.18 全日本大学サッカー選手権(インカレ)決勝 日体大0-8筑波大 駒場]
ひとつの判断が試合の流れを変えた。筑波大は全日本大学サッカー選手権(インカレ)で日本体育大に8-0で快勝し、13年ぶりの優勝を果たした。立ち上がりこそ押し込まれていた筑波大だったが、前半15分過ぎに潮目は変わった。そこにはボランチ二人の的確な判断があった。
試合序盤、前線から果敢に相手へ食らいついた筑波大だが、なかなか相手を捕らえることができず。ボールを奪いにいっては日本体育大の選手たちにいなされ、押し込まれては崩された。
後手を踏むなか、前半10分過ぎにダブルボランチのMF鈴木徳真(2年=前橋育英高)は“相棒”であり先輩のMF吉田直矢(4年=川崎F U-18)へひとつの提案をする。「一回ラインを組んでから、相手にボールを回させて。縦パスを入れてきたところ、相手が焦れてきたところでカットして攻めましょう」。同じように感じていた吉田は、ピッチ上の残る9人へ伝えていった。
「まだいくな!」。ダブルボランチからの指示は浸透する。すぐに相手へ食らいつくのではなく、前へボールをつける瞬間を狙った。全員が同じ意識の下で連動した。筑波大の守備に慌てた相手はミスが続き、ボールを失うシーンが目立ち始める。逆に筑波大はショートカウンターから決定機を重ねた。ボールを保持する時間が増え、流れは変わっていった。
徐々に攻勢を強めると前半28分にMF西澤健太(2年=清水ユース)が先制点。前半を3-0で折り返し、後半には5点を追加。終わってみれば劣勢だった序盤が嘘のような大勝となった。
鈴木徳真は「(あの采配が)上手くはまって。僕らのなかではボランチとして、ピッチのなかでのいい采配だったと思う。そこは気持ちがいいというか、間違っていないというか(判断が)合っていたなと思います」と胸を張る。
「そこからゲームも落ち着きましたし、ボールもいい形で取れましたし、チャンスになる回数も増えた。健太が1点目を取りましたけど、ベストな形だったんじゃないかなと思います」
ピッチ上での判断は、一歩間違えればチームが大きく崩れる可能性もあった。一人でも連動できなければ、数的不利となり、失点につながる可能性もあった。まさに紙一重。鈴木徳は「ただ単に仲間を信頼することができたのがありました」と“判断”を下せた理由を明かす。ピッチ上でもすぐに共通意識を持って戦えるという仲間への『信頼』と『自信』がボランチ二人の采配を生んだ。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
前橋育英が「第1回神栖ワールドユースフットボール」でマドリード選抜に3-0快勝。3バック挑戦、新戦力のDF鈴木陽らも奮闘
ゲキサカ / 2024年7月14日 20時37分
-
小学校4年生からの6年間を過ごした日立台への幸せな帰還。筑波大MF徳永涼が味わった特別な“60分間”の感慨
ゲキサカ / 2024年7月11日 12時15分
-
パリ五輪代表FW細谷が延長V弾!柏がJの意地みせた!!筑波大に町田に続くジャイキリ許さず
ゲキサカ / 2024年7月10日 23時47分
-
筑波大、2戦連続のJ1撃破ならず 延長戦の末に柏に敗れ7年ぶり16強逃す 2回戦でJ1町田討ちも
スポニチアネックス / 2024年7月10日 21時43分
-
筑波大がJ1首位町田をジャイキリ!!PK戦死闘を制し3回戦へ
ゲキサカ / 2024年6月24日 18時1分
ランキング
-
1【体操】宮田笙子のパリ五輪出場辞退 ダルビッシュ有との〝比較論〟が脚光「無期限謹慎を食らった」
東スポWEB / 2024年7月21日 18時17分
-
2「とにかく球団が怒っている」大谷翔平の“激怒”でフジテレビ局内は「自粛ムード」に
文春オンライン / 2024年7月21日 7時0分
-
3大谷翔平、サヨナラ好機で申告敬遠 土壇場で同点…勢い増す本拠地は大ブーイング
Full-Count / 2024年7月21日 11時2分
-
4KONOSUKE TAKESHITA、辻陽太を破り開幕戦突破「俺とオメエらじゃ見てる世界が違うんだよ」…7・20大阪全成績
スポーツ報知 / 2024年7月21日 7時15分
-
5大谷翔平、日本人3人目の米通算800安打 好機で2度の申告敬遠…ド軍はサヨナラ勝ち
Full-Count / 2024年7月21日 11時50分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください