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日本高校選抜欧州遠征メンバー入りを懸けた選考試合、2発の鳥海や守備面で貢献した選手たちがアピール

ゲキサカ / 2017年2月6日 21時27分

 そして金子、松田、渡邊に代えてボランチに大塚諒(前橋育英高3年)、CBに西田直也(駒澤大高2年)、右SBに常盤悠(尚志高3年)を入れ、三国を左SBへ回して迎えた2本目の2分に先制点を奪う。中央に飯島が潜り込み、タイミング良く左サイドのスペースへ抜け出した大塚へパスが通る。最後は大塚の折り返しを鳥海が右足できっちりと決めた。直後にマークが甘くなった隙を突かれて同点に追いつかれたものの、5分には鳥海がDFの股間を通す技ありのドリブルから右足で決めて2-1。さらに11分にもPAでのパス交換から町野が決めて2点差とした。

 13分には町野に代えて薬真寺孝弥(長崎総合科学大附高3年)を、17分には深谷、鳥海、飯島、鳴海に代えてGK月田啓(前橋育英高3年)、右MF持井響太(滝川二高3年)、左MF長崎達也(佐野日大高3年)、FW伊藤龍生(米子北高3年)を送り出す。22分には伊藤が抜け出しから決定的なシュートを見舞うなど、4点目のチャンスも作り出した。

 ただし、3本目にチームは4失点してしまう。佐藤、三国、住永に代わり、CB松田、左SB渡邊、MF金子を投入。活動量の多い選手もいたが、サイドでのプレスがかからず、押し込まれてしまう。そして上げられたクロスから3分、5分に連続失点。8分には薬真寺のスルーパスで長崎が抜け出したがシュートはGK正面を突き、持井のスルーパスに伊藤が反応するシーンもあったが決めきることができない。逆にサイド攻撃からボレーシュート、ヘディングシュートで失点。23分に負傷交代した西田に代わって佐藤が加わった後もスコアは変わらず、3本の合計では3-5で敗れた。

 黒田監督はこの日、守備面などの要求に対して選手が即座に応えられるかなどに注目。その中で大学生は、一歩二歩寄せが甘ければ、確実に決定機を作り出し、ゴールに結びつけてきていた。高校選抜候補は欧州遠征で出場するデュッセルドルフ国際ユース大会で4年ぶりの優勝を目指すが、欧州でその一歩二歩の寄せが甘くてクロスを上げられたり、ミドルシュートを打たれれば即失点すると指揮官は考えている。「海外行けば、普通にクロス上げられたら普通にやられてしまう。(それを抑えられるかどうかは)一瞬だから。一瞬フリーで蹴れる状況を与えてしまうとやられてしまう。その一歩、二歩が大きい」。特長ある選手たちはそれぞれの強みを発揮すると同時にやるべきこと、求められていることを表現しなければメンバーに生き残って、「自分たちで何を感じるかだと思う。3年間やってきたことに何かを乗せていかないといけない」(黒田監督)という欧州での戦いに臨むメンバーに加わることはできない。

 ピリピリムードも漂う中の合宿となっているが、その中で選手たちはこの場でも成長しようとしていた。青森山田をプレミアリーグと高校選手権の2冠へ導いた住永は「もちろん成長し続けないと、これで良いやという時はないので。サッカー選手でいる以上は常に成長を求めないと行けないですし、一人ひとりが強い意志でやっていかないといけない」と力を込めた。選考試合後に居残り練習をしている選手もいたが、選ばれる、選ばれないに関わらず、この3日間の経験を将来に繋げること。そして住永が「こういうところに選ばれている人は絶対に強みを持っているし、そこを最大限に活かしていければ世界でも戦えると思う。日本はもっと世界で戦えるぞというところを見せたい。世界で一位を取りたいと思っている」と語ったように、選ばれた選手たちは日本の高校サッカーの代表として、強みを発揮し、走り続けて世界で戦えるところを示す。

(取材・文 吉田太郎)

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