「東京五輪への推薦状」第35回:赤い彗星の新10番MF福田湧矢は「最弱」覆した先輩の“背中”目指し、大化けを誓う
ゲキサカ / 2017年2月14日 12時10分
2020年東京五輪まであと4年。東京五輪男子サッカー競技への出場資格を持つ1997年生まれ以降の「東京五輪世代」において、代表未招集の注目選手たちをピックアップ
相手DFの“逆”を突いて小気味良く加速しながら突破する。東福岡高のMF福田湧矢の持つ最大の武器がドリブルにあることは明らかだ。昨季はサイドアタッカーとして、その突破力を生かしてチームに貢献してきた。ただ、今年は少し違う“色”を求められながら進化の糸口を探っている段階にある。背負った「10」の番号が、その意味を物語る。
「歴代、すごい先輩が付けてきた番号だし、(2年前の10番である)中村健人くん(明治大)の背中を見ながら、いつか自分がこの10番を背負ってチームを日本一にしたいと思ってやってきた」(福田)
夢に見た番号を背負い、かつて憧れた先輩と同じく今年はチームリーダーとしての仕事も求められることになる。福田が語る理想像、「私生活から自分がメリハリを付けて、試合になれば背中で引っ張れる選手」はまさに中村がかつて示していたものであり、「あの人がチームを日本一にしたと思っている」とまで言い切り、自分がもっと変わっていくことを誓う。
プレー面でも、ウイングだった昨季は得意のドリブルで対面のSBに1対1の勝負に打ち勝てば良かった。だが、10番を預かって中央のポジションに入る今季は攻守両面のスイッチ役となりながら周りをパスで生かし、なおかつ点を取りに行くことを求められる。「(サイドとは)感覚が少し違う。まだ周りを観られていない」と、新しい役割に順応し切れていない印象もあったが、それでも懸命に試合の中で引き出しを増やそうとする前向きな姿勢は森重潤也監督も高く評価するところ。こうした努力家肌なところも、福田の隠れた魅力だろう。
昨季ウイングでプレーし、今季から中央のポジションを任されるという変化も、福田個人のプレーの幅を広げて成長を促すという意味では大きな効果があった。本人の脳裏にも「(高江)麗央くんも最初はサイドをしていて、そこから中央に移って活躍した」と先輩の描いたポジティブな成長曲線がある。先の九州高等学校U-17サッカー大会、大津高との3位決定戦で突き刺した切れ味抜群のドリブルからの右足シュートなど上のレベルで通用する“武器”は間違いなく持っている。重い責任を背負う中で、心理面で一皮むけつつ、戦術面でさらなる進化があれば、次のステージも見えてくる。
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