[SEVENDAYS FOOTBALLDAY]:“勝負の年”以上の1年(富山・佐々木陽次)
ゲキサカ / 2017年3月14日 21時9分
開始3分。左サイドをドリブルで運び、そのままシュートにトライする。惜しくもGKにキャッチされたものの、積極性をファーストプレーに滲ませる。「周りがいたのもわかっていたけど、最初の1本目は自分でドリブルして、自分でシュートまで持っていくと最初から決めていた」そうだ。「ウチは『どこがリズムを掴むのに重要か』というのはまだまだわからないチームだと思っていて、『どういう流れの時にどういうプレーをする』というのは自分で考えてプレーしているつもりなので、ああいうシュートを打ったというのもあります」とチームのことを念頭に置いた発言を聞き、「大人になりましたね」と口を挟むと、「そうですね。チームのためにどうするべきかというのを考えてやれるのは、勢いだけだった高校の頃から成長した部分かなと思います」と苦笑する姿に、彼が自らの年輪に刻んできた苦労の数が偲ばれた。
カターレは佐々木のスルーパスを起点に獲得したFKで前半の内に先制すると、後半にも追加点を記録し、2-0と開幕戦を白星で飾る。後半アディショナルタイムに交替するまでエネルギッシュに走り切った佐々木は、タイムアップの瞬間をベンチで迎えた。試合終了を告げるホイッスルが鳴ってから1分余り。椅子に座って一人動かず、ピッチを見つめていた姿が印象に残っている。「『認めてもらえなかった』という自分の不甲斐なさと、『それでも俺はやれるんだぞ』という想いはどこかであって、それは過信かもしれないですけど、そういう部分を『プレーで示してやる』という想いを整理しながら、自分に『やれるんだぞ』と言い聞かせて試合に入りましたね」。FC東京という特別な相手に自分の存在価値を証明したかった。それが果たせたか否かは、もちろん自分ではわからない。
プロとして初めて“古巣”と対戦した感想を、佐々木はこう語っている。「正直に言えば悔しいですけど、今日出ていたメンバーは自分のU-18の後輩に当たるメンバーが多かったですし、みんな良い選手で、『あの年代でもこれだけやれるから、こういう舞台に出てくるんだな』という想いも自分で噛みしめながら、その悔しさを『自分のバネにするしかないな』という感じです」。結果を求めて臨んだ90分間。「今日は本当に何もしていないと自分では思っているので、ゴールやアシストという結果を残さないと意味がないですね」と厳しい自己採点を口にした佐々木だったが、敵将の中村からは試合後に賛辞を送られたという。「忠さんに『今日は活躍したね』みたいに言ってもらえたので、そういうのは素直に嬉しかったです」。ようやくその表情に笑顔が灯った。
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