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[SEVENDAYS FOOTBALLDAY]:リョンジェとヒョンジェ(東京朝鮮高・リ・リョンジェ、リ・ヒョンジェ)

ゲキサカ / 2017年5月18日 12時37分

 2人がサッカーを始めたのは幼稚園の頃。母親に「やってみたら?」と言われて、何となくボールを蹴り始めた。それから10年以上の時が経っているが、リョンジェとヒョンジェはずっと同じチームでプレーしている。「もともと僕はサイドハーフをやっていて、お兄ちゃんがフォワードをやっていました」と明かしたヒョンジェは、「僕のアシストでお兄ちゃんが決めたゴールもいっぱいありました」と嬉しそうに続ける。

 2人とも高校入学当初からフィジカルやスピードといった能力は目立っていたものの、姜監督が「周りが高校のレベルになってきて、今までやってきたことが通じなくなってきた部分もあったと思う」と指摘するように、昨年まではなかなかトップチームの公式戦に絡むことはできなかった。2月のT1リーグ開幕戦でもリョンジェはスタメン出場を果たすも、ヒョンジェの名前はベンチメンバーの中にも見当たらない。ただ、関東大会予選以降は兄がフォワード、弟が左サイドバックとして、同じピッチに立つ回数が増えてきた。

 前述したように性格は対照的だという。「弟の方からガツンと来るので、僕は受け止める感じです」とリョンジェが笑えば、「僕がガツガツしているのは間違いないです」とヒョンジェも笑顔を見せる。家ではだいたいサッカーの話をしている2人は、ピッチ上での意見が合わない時もしばしばあるらしい。それを「双子独特の息が合わない感じ」と表現したリョンジェの言葉もユニークだが、「裏でもらおうとしたのに、足元に出して来たりすることはよくあるので、『おい!』って言いたいんですけど、どうせこっちがまたガツッと言われるので、あまり言わないようにしています(笑)」と少し気を遣ってあげているあたりに、兄の優しさが見え隠れする。

 ちなみにヒョンジェにも“双子独特”だと感じていることがある。「練習だとマッチアップとかするじゃないですか。その時に兄にはあまり強く行けないです(笑) なんかちょっとやりにくいんです。それは昔からですね」。いろいろ考えてもやっぱりこの2人は、同じチームでプレーした方が良さそうだ。

 今年は高校生活ラストイヤー。ヒョンジェは「たぶん2人で一緒にサッカーをするのは今年が最後だと思います」と口にする。「今まで安くない授業料を出してくれたり、支えてきてくれたので、僕らはサッカーで家族に感謝の気持ちを伝えたいです」(リョンジェ)「『絶対サッカーをやりたい』と言った時も反対しないで、ちゃんと支えてくれて、良い家族だなと思います」(ヒョンジェ)。家族への感謝は兄も弟も人一倍強い。

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