中央大FW矢島輝一、今季絶望の大怪我も…「答えはひとつ」のぶれない想い
ゲキサカ / 2017年6月9日 11時11分
中央大のFW矢島輝一(4年=FC東京U-18)は今年2月末から3月にかけて行われた全日本大学選抜のドイツ遠征中に左膝前十字靭帯損傷の怪我を負い、全治約8か月と診断された。大学ラストイヤー、ユニバーシアード競技大会などでの活躍も期待されるなか、今季中の復帰は絶望となった。
ボールを蹴ることもままならない現在は、中央大の応援を牽引。仲間をスタンドから鼓舞している。左膝に装具を着け、太鼓のバチを強く握り締めて戦う90分。トップチームのリーグ戦のみならず、Iリーグでもその姿勢は変わらない。「太鼓を叩きすぎて、今は6つも豆があって、めっちゃ痛いです」と少し誇らしげに右手を広げる。
負傷したのはドイツで行われた全日本大学選抜の紅白戦。すぐさま向かった現地の病院で「膝の骨折」と診断が下ったが、帯同していたドクターの「骨折ではないと思う」との判断で別の病院へ。「左膝前十字靭帯の損傷」と診断された。帰国せずにチームへの帯同を続けたが、「怪我をしたという実感も最初はなかったのですが、でも皆がサッカーをやっているのを見ると苦しかったですね」と振り返る。「遠征中は同部屋が三笘(筑波大・三笘薫)で。耳栓をして寝ていたので気がついてないと思いますけど、部屋ではずっと泣いてました」。
日本へ帰国後、3月29日に手術。「人生初のオペで、麻酔から覚めてからめっちゃ痛かったです。痛み? たぶん弱くて(笑) ナースコールを押しまくったんですけど、そういうものだよという感じで(笑)」。退院後はトレーナーから「あまりグラウンドに来なくていいよ」と気遣われたが、ネガティブになっていると思われたくなかったため、気丈にグラウンドへ足を運んだ。しかし「サッカーを見るとやっぱり何もできないし悔しい……」ともどかしさは募った。
入学当時から自分たちの代でタイトルを獲ろうと誓い合った同級生たちとの最終年。かける思いは強かった。加えて、古巣・FC東京から2年連続となる“特別指定”の話もきていたタイミングでの負傷。「自分がこの先どうやって進んでいくのか楽しみだったところから、一気に何もなくなってしまった。悔しいというよりも、怖いとか不安とか、そっちの方が大きかったです」。
それでもFC東京U-18時代から応援を続けてくれているサポーターからの言葉が矢島を奮い立たせた。先が見えなくなった未来への不安、再びボールを蹴ることへの恐怖。「思うことはたくさんあった」なかで、サポーターからもらったFC東京のエンブレム付きの横断幕。そこには“結局、何を考えても答えはひとつだろ”と記されていた。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
6月の負傷から復帰…パリ五輪行きに思いを馳せる木村誠二「来れなかった人たちのためにがんばらないと」
ゲキサカ / 2024年7月17日 20時36分
-
[関東]恩師の目の前で決めた大学初ゴール!桐蔭横浜大1年生FWンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄「誰よりも点を決めたい」
ゲキサカ / 2024年6月27日 19時52分
-
長崎がDF新井一耀の負傷を報告…右前十字靭帯断裂、右膝外側半月板断裂で全治8か月
ゲキサカ / 2024年6月27日 17時55分
-
ひとり歩きした二文字…黒田監督が放ったメッセージの意味を深掘り 「正義」はコンセプトの象徴【コラム】
FOOTBALL ZONE / 2024年6月21日 15時20分
-
想像以上の注目度…J1町田キーマンが告白 ロングスロー、筑波大戦、首位争い「ありがたい」「選手冥利に尽きる」【インタビュー】
FOOTBALL ZONE / 2024年6月21日 7時50分
ランキング
-
1オリ・中嶋監督「現時点で1番弱いんじゃないですかね」 ここ6戦で零敗4度「どれだけ必死にやって…」
スポニチアネックス / 2024年7月17日 21時29分
-
2北勝富士が初白星 朝乃山の負傷を土俵下で目の当たりにし「僕も膝をケガをしている身として鳥肌が立った」
スポーツ報知 / 2024年7月17日 20時50分
-
3「面識のない女性を3対1で…」性的暴行で逮捕・佐野海舟容疑者「社会を知らない」と危惧していた父…直前に「プライベートも楽しむ」“意味深”投稿
NEWSポストセブン / 2024年7月17日 19時23分
-
4「いつもなんですよ」楽天・今江監督の疑問から日程を確認すると…西武戦なぜ週末ばかり?
スポニチアネックス / 2024年7月18日 8時2分
-
5「あの格好で自宅から来たのか?」 大相撲中継、行司の背後に見え隠れする“謎の男性”が話題
THE ANSWER / 2024年7月17日 19時33分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください