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スペインでのさらなる飛躍を誓う柴崎岳「攻めて、成長したい」

ゲキサカ / 2017年7月20日 17時35分

スペイン移籍当初の苦労も
「疲れるけど楽しい時期だった」

 スペインでプレーしたい――。当時描いていた夢はやがて現実となり、スペイン2部のテネリフェで半年間を経験した。柴崎は昨季、鹿島でJリーグを1シーズン戦い、その後にクラブワールドカップで決勝まで進み、休むことなくスペインへと渡った。コンディションを崩したこともあり、試合に出るまでには予想よりも時間を要した。加入当初のことを彼はこう振り返る。

「スペインに来たばかりでうまくいかないこともあり、試合に出られないこともありました。でもあれは必要な時間だと思っていた。無駄なことではないんだろうなと。あの頃、試合に出るために練習している毎日が勝負でしたね。一つひとつアピールしていって、それで認めてくれて、途中から試合に出るようになった。今思えば、その作業も楽しかったです。試合に出続ける楽しみをあらためて感じましたし、自分の地位、立ち位置が確立されていく前の、疲れるけど楽しい時期でした。今ではあれを経験してよかったと思います」

 テネリフェのマルティ監督は柴崎を急がせなかった。「ガクには他の選手にはないものがある」と言い、昇格に向けて鍵となる終盤戦に照準を絞った。コンディションが整うのを待ち、いざ抜擢すると、終盤戦は最後まで11試合連続で先発起用。この期間、特に5月以降の柴崎のパフォーマンスはスペイン内で賞賛を受け、その知名度と評価は大きく上がることになる。連続先発の最後の試合は、ヘタフェとのプレーオフ決勝。テネリフェは1点差で、1部昇格を逃した。

「試合後、チームメイトは泣いていました。今までにしたことない経験でしたね。もちろん僕も残念ですし、悲しかった。でも僕はあくまでも途中から入ってきてチームの手助けをしたという存在ですし、中心は彼らなんです。彼らのように泣きはしなかったけど、なんとも言えなかったです。 

 試合翌日、テネリフェに帰ったら空港でたくさんファンが待っていて、声援をかけてくれたんです。あの地元ファンの熱さは特別なのかな。島だし、マドリードみたいに都会でもないし、いくつもサッカークラブがあるわけじゃないから、地元感は強い。半年間でそれを感じました」

クラブ、そして日本代表
見据える来季のビジョン

 半年間で、日常生活やピッチの上でのスペイン語は問題なくこなせるようになった。街を歩き、外で食事をした。

「テネリフェには美味しいスペイン料理屋もあるし、和食もあったし、困ることはなかったです。食べたいものを食べて、ゆっくりしたいときは部屋で作って食べたり。やっぱり日本よりは時間はある。練習以外の時間が長いし、周りに日本人の友達がいるわけでもないから、その時間にスペイン語を勉強したりして」

 来季、どこでプレーすることになるのか、現時点では未定だ。当然ながら、希望はスペイン1部でのプレーだ。来シーズンについてのビジョンを、柴崎ははっきりと持っている。

「守りに入るんじゃなく、毎年何かしら攻めて、成長していきたい。来季もそういう年にしたいなと思います。プロ1年目から、毎年成長していきたいと思い続けているし、そうなってきていると思う。自分の置かれた状況でいいプレーをしたいですね。クラブや日本代表、どこであれ自分のいいプレーをしようと思うし、自分が求められる場所で、全力でプレーしようと思う。日本代表も、選ばれたらやるだけです」

 テネリフェでの活躍もあり、柴崎に注目するスペイン1部のクラブは多い。攻めて、成長していく――。そう強く語った柴崎の未来が、今から楽しみになってきた。

(取材・文 豊福晋)
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