1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

アメリカ・サッカー留学の可能性 IMGアカデミーの最先端トレーニングに迫る Vol.3

ゲキサカ / 2017年7月28日 7時15分

―なるほど。
「経験を生かすも殺すも自分次第です。うまくいかなかったことをただ嘆くだけなのか、それを次につなげるのか。ボカ(・ジュニアーズ)で一緒にプレーしていたギジェ(ルモ・バロス・スケロット)が今、チーム(ボカ)の監督をやっているんですけど、IMGアカデミーのアルゼンチン出身のコーチが知り合いだったみたいで、その話で盛り上がったり、こういうネットワークも僕にとっては大きな財産です。ただ、これも自分次第。僕にとっては大切なものですが、必要ない人にとってはいらないかもしれない」

IMGアカデミーのコーチ、ドリュー(左)とマルセロ(右)。アルゼンチン出身のマルセロとは共通の友人の話で盛り上がった
―遠征で短期間滞在するのと、そこに住むのではやっぱり違いは大きいですか?
「そうですね。代表で海外を回ったときは周りが日本人の選手だし、食事も用意されるので、自分で買い物に行く必要はない。一方で、チームに入って現地で生活するとなると、すべて自分でやらないといけない。言葉も通じない中、生活するだけでも大変ですが、サッカー選手としてチームでポジションを勝ち取らないといけない。経験として大きいですし、成長できます。ただ、たとえ短い期間だとしても行かないよりは行った方が断然視野が広がると思いますよ。しかも、経験できるのであれば、挑戦するのはより若いときに越したことはありません」

―アルゼンチンとドイツ、2つの国のチームに所属しましたが、滞在する場所によっても違いはありますか?
「そこに住む人の気質やサッカーの内容もまったく違います。ただ、“違いを知る”という経験そのものはどちらでも共通して大事なことでした」

―言語の壁はどうやって越えたのですか?
「アルゼンチンでは片言のスペイン語を身につけて、なんとかやりました。ドイツに渡ったときは、また言語が違うので、最初はスペイン語を話せるチームメイトを見つけて手伝ってもらったり、語学学校のサポートを受けたりしました。最初の契約や入り組んだ事務的な作業もあったので、通訳が付くこともありましたけどね」

―でも、フィールドに出るとそういうわけにもいかない。
「はい。最初は大変でしたよ。何か問題があれば、本当はその場で解決するのがベストですけど、単語が分からないのであとで辞書を引いてやっと理解する、とかね。ストレスは大きかったと思います。生活も、通訳がいない状況はたくさんありました。自らアクションを起こして、もがいて……自分で運転していましたし、買い物に出かけては会話に苦労しながらやりとりしたり。“頑張ってる”という意識がいつの間にか“当然”と思えるようになっていて、そのときに成長したと実感できました。IMGアカデミーに来る子も、英語に慣れていなければ最初は特に言葉の壁が大きいと思いますけど、それがきっと“当然”となっているはずで、そのときは日本にいるだけよりも、いろいろな可能性を広げているでしょうね。ただ、繰り返しますが、チームやコーチ、環境など相性もあると思います」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください