[MOM481]びわこ成蹊スポーツ大MF堂安憂(4年)_「場所は違うけど負けたくない」、弟追う兄は初優勝目指し奮闘中
ゲキサカ / 2017年11月1日 11時19分
[10.31 第95回関西学生L後期第8節 びわこ成蹊スポーツ大1-0立命館大 西京極]
首位を走るびわこ成蹊スポーツ大にとって、立命館大戦は勝てば、インカレ出場圏内である4位以内確定がグッと近づく重要な一戦。貴重な決勝ゴールを呼び込んだのは、来季からAC長野パルセイロ加入が内定しているMF堂安憂(4年=創造学園高)の働きだった。
「ボールを回されることは分かっていたし、自分たちは守備のチームやから、粘り強く守って、ショートカウンターを狙っていこうと思っていた」と振り返る通り、試合序盤の狙いは明確。高い位置からの守備でボールを奪うと、手数をかけずにゴールを狙い、相手の出鼻を挫こうという考えだった。
作戦の急先鋒として期待された堂安は、開始から積極的な守りでチームに貢献しつつ、ボールを持てば、スピードに乗った突破で、サイドから相手ゴールに迫った。すると、前半10分には、DF柳田健太(4年=熊本ユース)のパスから、右サイドを飛び出し、中央にパスを配給。ゴール前に低く入ったボールは相手に当たって、ゴールネットを揺らした。
オウンゴールながらも、「狙い通りといえば、狙い通り」の形で、先制点を奪ったが、後半は地力で勝る立命館大が猛攻を展開し、耐える展開となった。堂安は後半の序盤に訪れたチャンスを活かせなかったが、DF宮大樹(4年=清明学院高/神戸内定)を中心に粘り強くゴールを守るDF陣をサポートするため、自陣ゴール前まで懸命に戻り、逃げ切りに貢献。本人は「決めるべき所で決めきれなかった」と出来を悔やんだが、僅差での勝利に彼の存在は不可欠だった。
今でこそ攻守両面での貢献が目立つが「守備が嫌いだった」と振り返るように、高校時代はボールを持てば誰よりも眩い輝きを放つものの、守備での貢献は一切、計算できない選手だった。大学に入ってから、指摘されるのも、そうした部分。学年が上がるごとに、積極的なチェイシングが増えてきたが、昨年は「守備で疲れて、攻撃をするパワーが残っていなかった」と持ち味を失っていた。
だが、今は「4年間言われ続けたことやから、さすがにやらなアカン。今は走りに自信があるし、どれだけ走ってもしんどくない」とハードワークとらしさの両立を当たり前のように、こなしている。
望月聡監督が成長を感じるのは、最後まで仕掛ける姿勢。「普通なら試合終盤は疲れているから、仕掛けるのを辞めて、パスで逃げそうな所を、堂安は90分間仕掛けることができる。守備をしながら、あれだけ仕掛け続けるのは凄い」と称える。
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