大黒柱退場の苦しい展開も、逆境乗り越えた桐蔭学園が涙の神奈川制覇!
ゲキサカ / 2017年12月3日 20時28分
[12.3 選手権神奈川県予選決勝 桐光学園高 0-0(PK4-5)桐蔭学園高 等々力]
桐蔭学園が逆境を乗り越えて14年ぶりとなる全国へ! 第96回全国高校サッカー選手権神奈川県予選決勝戦が3日、等々力陸上競技場で行われ、桐蔭学園高が0-0で突入したPK戦の末、5-4で桐光学園高に勝利。14年ぶり9回目となる全国大会出場を決めた。唯一未定だった神奈川代表が決まったことによって、全国大会に出場する全48校が決定。全国大会は12月30日に開幕し、桐蔭学園は18年1月2日の2回戦で一条高(奈良)と対戦する。
全国48番目に決まった代表校は、48校の中で最も喜びの涙を流したチームだったかもしれない。ともに4人目までが全て成功したPK戦は桐蔭学園5人目のFW岩坂公陽(3年)が左足で決めたのに対し、後攻・桐光学園5人目のシュートが枠上へ外れる。すると、GK寺澤悠大(3年)目掛けて走り出した桐蔭学園イレブンのうち数人はすでに涙。ひとしきり喜んだ後、数人がピッチに泣き崩れ、ベンチに戻ったサブ組の選手たちも両手で顔を覆うなど、溢れ出てくる涙を必死に拭っていた。
そして、後半28分に退場していた大黒柱のCB原川凌太朗主将(3年)がロッカールームからピッチに現れると、イレブンは号泣する主将とまた喜びを共有。涙を流しながら喜ぶ選手たちの姿に目を潤ませていた蓮見理志監督代行は、「本当に子どもたちがよくやってくれたなというところで、色々な人達に支えられてここまで来ることができましたし、それが最後力になったと思うので感謝の気持ちでいっぱいです」と選手、学校関係者たちへの感謝を口にしていた。
ラスト1枚の全国切符を懸けた一戦は前半、桐蔭学園が主導権を握る。3連覇を狙う桐光学園のロングボールやロングスローに押し込まれ、左MF田中雄大主将(3年)と右MF西川潤(1年)の突破を許すシーンもあったが、決定打を打たせない。徐々にボールを支配する時間を増やした桐蔭学園は15分にパスワークからMF若林龍(2年)が決定機を迎え、直後にもCKのこぼれ球に反応した原川がゴール至近距離から右足を振り抜く。
GK丸山拓郎(2年)をはじめとした桐光学園の好守の前にリードを奪うことができなかった桐蔭学園だが、MF金子大樹(3年)や原川を中心に狭いスペースでもボールを繋ぐ技術力の高さを見せて相手を押し込む。それでも、桐光学園は最後の突破を許さず。逆に前線での競り合いの強さや切り替えの速さを活かした攻撃でチャンスを作り返していた。
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