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大黒柱退場の苦しい展開も、逆境乗り越えた桐蔭学園が涙の神奈川制覇!

ゲキサカ / 2017年12月3日 20時28分

 後半も桐蔭学園がボールを保持する展開に。そして、FW森山翔介(3年)のパスで若林が左中間を抜け出すなどチャンスを作り出す。だが、桐光学園の距離感良い守りの前に、桐蔭学園はボールこそ保持しているものの、攻めあぐねてしまう。そして28分に攻守で中心となっていた原川が2枚目の警告を受けて退場すると、試合の流れは桐光学園に傾いていった。

 数的優位を得た桐光学園はサイドからの仕掛けやセットプレーから相手の守りをこじ開けようとする。だが、蓮見監督代行が「(選手たちはこれまで)苦労していることがあったので、それでもめげずにやってきたというところがあったので、正直10人でも最後まで戦ってくれるということには自信を持っていました」と振り返ったように、桐蔭学園は逆境にも全く屈しない。

 元々CBが本職の俊足FW森山をCBへ移した桐蔭学園は、競り合いに強いCB吉田剛(3年)やサイドで身体の強さを発揮していた右SB岩本卓也(3年)、ハイボールで安定した対応を見せていたGK寺澤悠大(3年)ら個々が役割を果たして守り続ける。桐光学園は延長戦でFW佐々木倫忠(3年)のバイシクルショットや田中の右足ミドルなどで相手ゴールを狙ったものの、桐蔭学園の堅守をこじ開けることができず、PK戦で3連覇の夢は潰えた。

 桐蔭学園はインターハイ予選でベスト16敗退。ノルマのベスト8入りをすることができなかったため、学校側からは選手権予選を1、2年生で戦う方針を伝えられていたのだという。3年生たちは「そこから2か月くらい何を目指していいかわからない状態で練習していた」というが、「出れると信じて、それだけを信じて」トレーニングを続行。自分たちの選手権への情熱と、周囲の支えによって出場チャンスを得た大会で厳しい戦いを乗り越えて頂点に立った。
 
 優勝したことによって、ともに高めあってきた仲間たちとあと1か月間成長するチャンスを得た。主将の原川は「自分たちは高校生の中でも苦しい状況を乗り越えてきた仲間なので、嬉しいですし、あと1か月間は身のあるものにしていきたい」と語り、「全国制覇を目指していきたい」と意気込んだ。

 蓮見監督代行は「学校の先生たちとか、OBの方とか色々な人の支えがあったので、本当に学校が一つになってこの選手権に臨むことができました。応援も凄くあって、力を与えてくれたので、恩返しして桐蔭学園を盛り上げたいと思っていた」と語り、金子は「本当に支えられているというのはきょうの応援でも感じましたし、そういう人たちのためにも全国で自分たちが頑張らないといけないと思っています」。この日、大応援に支えられながら、また逆境を乗り越えた桐蔭学園。涙で優勝を喜んだチームは、厳しい戦いの中で深めた絆と“桐蔭らしい”パススタイルを武器に全国へ挑む。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
●【特設】高校選手権2017

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