『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』: 副キャプテンの“願い”(前橋育英高・田部井悠)
ゲキサカ / 2018年1月6日 10時39分
東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」
「『埼スタに戻る』と言うのは簡単だと思うんですけど、『思い続ける』というのは難しい所で、そう考えればやっぱり長かった印象はあります。でも、やっと目指してきた舞台に戻れるので、思う存分楽しんでプレーできると思います」。1年ぶりとなる帰還を決めた準々決勝の試合後。そう口にして約束の場所に思いを馳せた。あの舞台で、あと2つの勝利を。田部井悠の決意は揺るがない。
1月5日。駒沢陸上競技場。米子北高と対峙する前橋育英高は、キャプテンの田部井涼を負傷で欠くメンバー構成を強いられる。山田耕介監督も「リーグ戦も含めて彼がいない試合はほとんどなかったので、どうなるかなと思っていましたけどね」という一戦。双子の弟の不在を受け、兄の悠が燃えていなかったはずはない。ただ、弟からは「『自分のプレーをやればいいよ』みたいな感じ」のメッセージを送られたことで、逆に肩の力が抜けたという。
自身で考えていたポイントはコーナーキック。左サイドはいつも通りだが、普段は弟が蹴っている右サイドからのキックも担当することになった。「相手チームもあまり背の大きい選手がいなかったので、自分のキックの質が一番大事なのかなと」考えて入ったゲーム。前半21分に右サイドでコーナーキックを得る。「あまり速いボールじゃなくて、緩いボールでも先に触れると思って」ストレートのボールを蹴り込むと、生まれた混戦の中から角田涼太朗が左足で流し込んだシュートが、ゴールネットへ吸い込まれる。
「今まではロングスローだけで点を取ったり、チャンスを創っていて、キッカーとして悔しい部分はあったので、普段は涼が蹴っている方のコーナーでしたけど、それが点に結び付いたのは良かったと思います」と話す悠のキックから先制点を奪った前橋育英は、6分後にも追加点を奪取。後半にも途中出場の宮崎鴻が3点目を挙げる盤石の試合運びで、3-0と快勝を収め、1年前に屈辱を味わった埼玉スタジアム2002へと歩みを進めることになった。
試合中は弟不在の影響を感じる部分もあったという。「試合中の苦しい時に声を出せる選手なので、相手ペースになりそうな時にチームを締めるというか、もう1回立て直すのが、今日はちょっと遅かったかなという感じはありますね」。それでも、特定の個に依存し過ぎないのは今年のタイガー軍団の強みでもある。準決勝のことを問われ、「できれば涼と一緒にやりたいですけど、1人が欠けてチームの力が落ちたら、全国制覇はできない弱さが出ると思うので、あまり問題視せずに準決勝も普段通りやりたいと思います」と言い切るあたりに、
チームへの自信が窺える。
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