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偉大な主将を受け継ぐ覚悟…流経大柏MF宮本「チームがつらい時に…」、DF関川「一歩でも近づけるように」

ゲキサカ / 2018年1月9日 7時0分

流通経済大柏高のMF宮本優太主将(3年、写真左)とDF関川郁万(2年)

[1.8 全国高校選手権決勝 流通経済大柏高 0-1 前橋育英高 埼玉]

 自分がゴールを守り、自分がゴールを決めて、自分がチームを勝たせる――。そんな心構えで闘ってきたという流通経済大柏高DF関川郁万(2年)は決勝戦後の取材対応中、突然のように涙をこぼした。頭にあったのは「ずっと自分をカバーしてくれていた」という3年生の存在。『個』にこだわり続けてきた17歳は来季、チームに全てを捧げる覚悟を垣間見せた。

「3年生がこれで最後だということで……」。前橋育英高との決勝戦に敗れた後、唯一の2年生レギュラーとしてシーズンを戦ってきた背番号5の口からは、何度もそのような言葉が紡ぎ出された。決戦に臨む前、試合途中の負傷時、そして試合が終わった瞬間――。シチュエーションは異なれど、脳裏には常に上級生の存在があった。

 とりわけ、共にセンターバックを組んでいたDF瀬戸山俊(3年)への感謝は尽きなかった。「守備の要は相方の俊くんだと思っていますし、自分を引っ張ってくれた大きな存在。いつも隣にいたので、絶対的にいなきゃいけない人でした」。役割分担は関川がボールにアタックし、瀬戸山がカバーするというもの。後ろで支えてくれる先輩がいなければ、持ち味の対人能力は発揮できなかっただろう。

 さらに、現主将のMF宮本優太(3年)に話が及ぶと、淡々とした口調は湿った声に変わり、目尻から涙があふれだした。「優太くんはすごいキャプテンでした。チームがどんなに苦しくても、人一倍走ってゴールをカバーしてくれる。練習から態度や意識が違っていて、優太くんがいないと練習も成り立たないくらい……」。中心にして不可欠、まさに応援チャントでも歌われている“柏の太陽”というべき存在だった。

 関川は来季、その宮本から腕章を受け継いで、「一応、2年生のキャプテンなので、そのまま行けば……」と新主将に就任する可能性が高い。もし、その重責を担うことになった場合は「自分がそういうキャプテンにはなれないと思いますけど、一歩でも近づけるように頑張りたい」と決意。1学年上の宮本をリーダーとしての理想像に掲げている。

 一方で、そんな宮本は試合後、関川に「チームがつらい時にプラスになれる選手であれ」と声を掛けたという。「(関川は)背中で引っ張れる選手ではあるんですが、もっとチームに気を配れる選手になってほしい」(宮本)。2学年上のMF菅原俊平(現・流通経済大2年)からリーダーたるものを学び、決勝戦後の記者会見で本田裕一郎監督から「リーダーシップを評価したい」と評された主将の目には、まだまだ足りない部分も多く映っているようだ。

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