全日本選抜唯一の一年生、井上健太は福岡大OB永井謙佑のようなシンデレラボーイになれるか
ゲキサカ / 2018年3月15日 12時10分
今大会で活躍すれば、先輩であるFW永井謙佑(FC東京)のように一気にシンデレラボーイへの階段を駆け上がるだろう。そんな期待を抱かせるのが、このチームただひとりの1年生であるFW井上健太(福岡大)だ。
スピードが武器のアタッカー。ゴール前に一気に切り込めば、会場がどよめく。だが代表歴は、これまでほとんどない。だから今大会のメンバーに残ったときは「リストには、メディアで名前を見たことのあるような選手の名前ばかりで驚いた」という。
メンバー選出のチェックも兼ねる『デンソーカップチャレンジサッカー 熊本大会』(以下デンチャレ)では5位に終わったこともあって、「選ばれるとは思わなかった」。特に、初戦の九州選抜戦では、強烈なミドルシュートでゴールを狙ったが、惜しくもバーを叩いてゴールならず。「決定機を決められず、結果を残すことができなかった。残り2日間でアピールしようと思ったけれど、いいパフォーマンスだったとはいえない」と振り返る。
1月に行われたU-21代表とのトレーニングマッチ、そして2月のデンチャレでは、1、2年生だけで構成された全日本大学選抜でプレーした。東京五輪世代で構成されたこのチームは、来年にナポリで行われるユニバーシアード大会に向けて編成されたチームだ。日韓戦のメンバーに残ったことには驚いたという井上だが、1、2年だけの全日本大学選抜に選出されることは、なんとなく「予感があった」という。
昨年末に行われたインカレ(全日本大学サッカー選手権大会)では3試合に出場し1得点。鮮やかなスピードで相手DFの裏へと抜けだしてチャンスをつくり、関東や関西の強豪に「対等に渡り合えたという手応えがあった」。
ただ、U-21代表とのトレーニングマッチは「課題が大きく残った試合」という。
「全日本大学選抜としてみれば押し込む時間帯はあったし、相手のビルドアップを前からの守備ではめて、速い攻撃に展開することはできていたと思う。でも個人としては、自分の武器である突破力を見せることができなかった。プレーの持続性、攻守の切り替えの速さ、オフ・ザ・ボールのときのポジショニング。すべてが課題でした」
それでも、全日本大学選抜では「自分が走れば走るほどボールが出てくる」と目を輝かせた。「自分はスピードや背後への抜けだしが武器ですが、そこにきちんとボールを落としてくれる。やはり、うまい選手が多いチームならではだと思います」。
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