名古屋U-18で激化する『3つの競争』…FW兵藤「トップチームが見てくれている」
ゲキサカ / 2018年4月2日 19時0分
今季から高円宮杯プレミアリーグWESTに参戦する名古屋グランパスU-18は古賀聡新監督のもと、同じくトップカテゴリ復帰を果たしたトップチームとの連携を強めている。すでに2種登録選手の高校生選手4人がリーグ戦、ルヴァン杯でデビュー。他の選手もたびたびトレーニングに参加するようになり、チーム内競争がいっそう激化しているようだ。
「トップチームの人数がJリーグでも一番少ないので、アカデミーとの連携を高めてやっていこうということで、チャンスを頂いています」(古賀監督)。そんな試みの象徴的な存在となっているのが新3年生のDF菅原由勢。昨年のU-17W杯にU-17日本代表の中心選手として出場した逸材は、今季のJリーグ開幕戦からセンターバックのポジションで全試合先発フル出場を続けている。
さらにルヴァン杯では、DF萩野滉大(3年)、DF藤井陽也(3年)、MF成瀬竣平(3年)の3人がスタメン入りを経験。そのうち藤井、成瀬はトップチームに帯同し続け、3月下旬以降はリーグ戦でもベンチ入り。2人はプレミアリーグ開幕の1週間前に行われた船橋招待U-18大会に参加しておらず、当面の間は中軸不在で戦うことになりそうだ。
もっとも、選手を“抜かれる”ことは悪いことばかりではない。U-18に合流してキャプテンマークを巻いている萩野に加え、MF倍井謙(2年)、MF田邉光平(2年)の3人は、先日までトップチームのトレーニングキャンプに帯同。「トップチームのサッカーを目指す上で、アカデミーにも落とし込む」(古賀監督)というサイクルを構築するのに一役買う存在になっているという。
また、そこで奮起しているのが残されたメンバーだ。背番号9を背負うFW兵藤健斗(新3年)は自慢の左足を武器に、船橋招待でも3得点を記録したエース候補だが、現在はU-18での活動のみ。「誰でもトップの試合、練習に参加できるようになったし、トップチームのコーチが見に来てくれるようになった。自分も違いを出さないといけない」と闘志を燃やしていた。
トップチームの試合に出るには風間八宏監督が求める「止める、蹴る、(相手を)外す」という能力が不可欠だが、一足先にプロを体験した萩野を中心となって「プロの選手たちも『トラップが止まってないぞ』と言われている。だから、自分たちはもっと練習しないといけない」と基準を高く設定。通常のレギュラー争いだけでなく、トップチーム帯同、そしてJリーグ出場という『3つの競争』を経験しながら、新生“若鯱軍団”が2年ぶりのプレミアリーグに挑んでいく。
(取材・文 竹内達也)
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