昌平の新10番は新1年生? 関東連覇へのスタート切る強豪の注目ルーキー須藤直輝

ゲキサカ / 2018年4月13日 18時51分

昌平高の注目ルーキー、MF須藤直輝

 昨年の関東高校大会優勝校、昌平高が14日に開幕する埼玉県予選の初戦で狭山ヶ丘高と対戦する。2年連続でJリーガーを輩出している昌平は、今年も1年時にインターハイ4強を経験しているCB関根浩平主将(3年)やFW森田翔(3年)、MF原田虹輝(3年)ら好選手を多数擁する“タレント軍団”。そのチームの中で評価を急激に上げている存在が新1年生のMF須藤直輝だ。

 主に左サイドでプレーしていた大宮ジュニアユース時代は、昨年末の全日本ユース(U-15)選手権4強。昨年3月にはU-15日本代表の一員としてスリランカ遠征も経験している注目株だ。高校でもJアカデミーに在籍してプロを目指すことが可能だったはずだが、彼が進路として選んだのは埼玉県の強豪校・昌平だった。

「小さい頃から高校サッカーを見ていて凄い夢で、お父さんと『いつかここに立ちたいね』と話していて、ユースも環境が揃っていていいところだと思ったんですけれども、自分の夢を追いかけたいと思いました」

 Jアカデミーから高校選手権に憧れて高校サッカー部に進むケースは特別珍しいものではないかもしれない。それでも、彼は“特別な存在”になる可能性を感じさせられる。その理由は、昨年埼玉5冠の昌平ですでに“主力級”と言えるほどのプレーを魅せているからだ。藤島崇之監督や他のスタッフたちが「いきなり入ってプレッシャーの中でもやれている。守備の感覚も持っている。攻撃がフィットするかと言うレベルではなく、中心ですよ」「よく見てDFに寄せられたあとのところを見ている。ちょっと前まで中3だったとは思えない」と舌を巻くほど。もちろん、公式戦で出番を得て活躍できるかどうかは今後の本人の努力次第だが、すでに評価を不動のものにしている印象だ。

 トレーニングでは身長165cmほどの小柄なアタッカーがフィジカルで上回る上級生たちにボールを触らせず、トリッキーなドリブル、足裏を使ったパス、ループパスなどで翻弄していく。憧れの存在であるFWロナウジーニョの動画を「小さい頃からずっと見ています」というMFは、タレント揃う昌平のAチームのトレーニングに入っても全く物怖じすることなく、むしろ足技や視野の広さを示して一際目立つプレー。攻撃で魅せるだけでなく、守備も先頭に立って行っているところがまた昌平のコーチングスタッフたちを唸らせている。

「自分がサッカーやっていて楽しく感じるのは得点決めた時もそうなんですけれども、ドリブルで相手をかわしたり、ちょっと(片足に)体重を乗らせて抜いたりするのが好きで、相手をちょっと“小馬鹿”にするようなプレーをして『アイツ、面白い選手だな』と思われるような選手になりたいと思っています。(一方で)ドリブルが上手いだけで選手は成り立たないと教えてもらったので、守備もガッツリやって、それでこそプロだと思うので、絶対に手を抜かずにやりたい」。

 昌平ではトップ下に配置されてシュート、パス、ドリブルと中学時代よりも多くの選択肢を使い分け、より楽しみながらプレーすることができているという。課題は決定力でか細い印象の肉体もこれから向上させていかなければならない。それでも、フェスティバルなどで起用した藤島監督は、強豪相手にも目立つプレーを続ける須藤を高く評価し、3月の入学式前の段階で早くも10番をつけさせる可能性を示唆していた。

 大きな期待の中で高校生活をスタートさせることになった須藤は「凄く緊張感もあるんですけれども、入ってきた時に先輩や監督が優しく接してくれて、自分がやるべきことを明確にしてくれたので今は練習や試合で結果を求めてやっていくしかないです。見て欲しいのは楽しむ姿。やっぱりサッカーは勝つこともそうなんですけれども、観客を魅了できたり、『あの選手のプレーが楽しみになる』というのが一番だと自分は思っていて、自分はプレーを楽しむ姿とか相手をちょっと“小馬鹿”にするようなプレーとか見てもらいたいと思っています」と楽しみながら自分の良さを出し、結果を求めていく考えを口にした。

 高校3年間の目標は「絶対に選手権の全国大会に出ることと全国1位を狙いたいです」ときっぱり。そして年代別代表、プロ入りを実現させる意気込みだ。外見は“ごく普通の”高校1年生のように映る。ただし、「(同世代の選手に)サッカーだけは絶対に負けたくないという気持ちがある。誰にも負けたくないです」と強いこだわりも口にする須藤が、全国での活躍の前にまずは“普通の”1年生と違うところを示し、昌平の関東連覇に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)

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