首位独走の広島は年間8~9失点ペース…青山「分析が非常に優れている」
ゲキサカ / 2018年4月15日 19時50分
[4.15 J1第8節 湘南0-2広島 BMWス]
2位に勝ち点7差を付けて首位を独走中のサンフレッチェ広島は今季わずか2失点。シーズン全34試合に換算すれば、歴代最小の24点を大きく下回る年間8.5失点ペースとなっている。主将のMF青山敏弘は「これをやめてしまえば一気に落ちる」と好調の要因を守備に見いだし、「分析が非常に優れている」とその一端を明かした。
「分析を理解して試合に臨み、みんながそれを信じて戦っている」(青山)。チームをまとめる大黒柱の言葉どおり、この日のゲームプランについて大半の選手が口をそろえた。城福浩監督の表現を借りれば「前半は苦戦をするが、後半は相手が間延びしてくる」というもの。DF水本裕貴ら守備陣だけでなく、MF柏好文ら攻撃に特長を持つ選手までも同様の展望を持っていたようだ。
そんな分析どおり、前半は多くのピンチが訪れた。ワンツーパスからサイドを抜け出され、クロスに対してFWイ・ジョンヒョプが決定機を立て続けに創出。開始20分過ぎまでは一方的な内容となっていた。だが、ここまでは想定内。「握られているという感覚ではなく、持たせているという感覚だった。自分が持つ時間のほうが危ないので」と振り返るDF野上結貴が決死のブロックを見せるなど、45分間をしっかり耐え抜いた。
そして、後半は勝負に打って出た。指揮官が「辛抱強くやるところと、思い切ってやるところのメリハリが付いてきた」と話すように、今季11点のうち9点は後半の45分間で奪ったもの。「相手が元気な時にやらせず、自分たちのストロングはそこから落ちないところ」(城福監督)。そんな特長を生かしたゲームプランをしっかりと遂行し、しっかりと2点を奪ってみせた。
第2節から全試合にフル出場している野上は、失点が少ない要因を次のように述べた。「やるべきことを一人一人がやって、集中しているところ」。当たり前のことのように聞こえるかもしれないが、一貫したプランを持っているからこそ効いてくるもの。好調の裏には選手たちが迷わずプレーするための、綿密なスカウティングがあるようだ。
(取材・文 竹内達也)
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