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GK転向1年半でプロ争奪戦の守護神へ。日本文理の190cmGK相澤ピーター・コアミは進化の最中

ゲキサカ / 2018年5月23日 7時37分

シュートストップとDFライン背後のボールへの対応で進化を示している日本文理高の注目GK相澤ピーター・コアミ

 プリンスリーグ北信越第7節、アルビレックス新潟U-18vs.日本文理高の一戦。J2リーグ第15節のアルビレックス新潟vs.モンテディオ山形の一戦が行われた後のデンカビッグスワンスタジアムのピッチに立った日本文理のGK相澤ピーター・コアミ(3年)は、新潟U-18に4失点を浴びて試合後、悔しさを露にした。

 複数のJクラブが獲得に乗り出そうとしている、ガーナ人の父と日本人の母を持つ190cmの注目GKにとって、同じ県内のライバルとの一戦はこれから始まるインターハイ予選に弾みをつけるための重要な一戦だった。

 しかし、前半32分に左サイドを崩されて新潟U-18FW本田修也に先制弾を浴びると、後半26分にはDF押久保汐音にPA内から一撃を許してしまう。この追加点から29分、33分と立て続けに失点し、終わってみれば0-4の完敗。タイムアップの笛が鳴り響くと、大きく天を仰いだ。

「自分としては『情けない』の一言です。正直、ノーチャンスの失点もありましたが、それも含めて未然に防がないといけない。試合中に修正しきれていないのが情けないと思います。自分の中では無失点にこだわっているのですが、プリンスリーグを通してあまりそれが出来ていないのが悔しいです」。

 GKを始めたのは高1の冬だった。それまでFWでプレーをしていた彼は、駒沢隆一監督をはじめとした日本文理スタッフからGK転向を薦められていた。最初は渋っていたが、その年の選手権開幕戦で関東一高(東京)のGK北村海チディが途中出場からビッグセーブでチームを勝利に導いた姿を見て、「自分もチームを勝利に導くGKになりたいと思った」と転向を決意。昨年度のインターハイはメンバー外だったが、選手権予選からレギュラーを掴むと、選手権初出場に貢献し、本戦でもファインセーブを連発してベスト8進出の立役者となった。

 たった1年で自分を取り巻く環境は劇的に変化をした。まったくの無名の存在から、プロが争奪戦を繰り広げる世代を代表するGKへ。たちまち注目の存在となったからこそ、プリンス北信越7試合で11失点という数字は到底納得がいくものではない。

「自分のプレー1つ1つの周りの評価が変わって来ていることを実感していて、チームが勝利出来なかったら当然のように周りから言われる。それは覚悟していました。それに去年は言ってしまえば、3年生に助けてもらった場面が物凄く多かった。3年生が守ってくれていたので、今考えるとかなり助けられていた。でも、今年は僕がディフェンスリーダーにもならないといけない。でも、今日も1点を獲られてみんなが下を向いているときに、僕もそれに乗っかってしまった。失点の後のプレーの修正点など、もっと自分から発信出来ればと思っていたのですが。失点が結構序盤だったので、『ああ、もう獲られてしまった』という気持ちに少しなってしまった。その後にもっと切り替えを早くしないといけないのに、立ち上がるのが遅かった。本当に悔しいです」。

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