京都橘の連覇阻止!臨機応変に戦う東山が6年ぶりの全国へ:京都
ゲキサカ / 2018年6月8日 19時50分
試合後、京都橘の米澤一成監督は、ミス絡みの先制点やし2失点直前のノーゴール判定について質問が飛んでも、それを敗因とはしなかった。「GKのミスはチャンピオンズリーグのファイナルでもある。大舞台で1年生を起用した僕の責任。それで苦しくなったのは事実だけど、失点してから時間は充分にあったし、そこから点が取れなかった。技術や戦術のベースを高くしていかないといけない」と課題を口にしている。
一方、勝利した東山の福重良一監督は「自分たちの戦い(スタイル)にこだわるというより、臨機応変にどれだけ相手に対して粘り強く戦えるかが大事だった。そこは選手同士でも話をしています」と話した。
今大会はFW久乘聖亜(3年)や主将MF倉貫直人(3年)らを軸としたパスをつないでいく攻撃が冴えたが、この日はスカウティングや今季すでに2度対戦している経験を下に「相手DFの裏を突いていく」(倉貫)という狙いを持って、背後のスペースへロングフィードを送り込む攻撃を実践。先制点はまさに、その形から生まれている。
守備でも相手の攻撃の出発点に対して前線からプレッシャーをかけることで精度を低下させて、最終ラインが守りやすい状況を生み出していた。ゴールは相手のミスや直前の出来事などが絡んだという側面もったが、それらを差し引いても確かなチーム力を発揮して京都の頂点に輝いたといえる勝利だった。
東山のインターハイ出場は2012年以来となる。その6年前は森俊介(現東京V)や岡佳樹(現沼津)など、後にJリーグへ進む選手らが在籍した世代。今年のチームも久乘を筆頭に実力者が顔を並べており、全国大会でも飛躍が期待される。
この日は調子が上らなかった久乘を後半10分で早々と交代させるなど、福重監督は攻撃陣の選手層の厚さにも自信をのぞかせる。「これまで東山で戦ってくれたOBたちの努力があっての結果だと思います。今の選手たちは初めての舞台なので、フレッシュな気持ちで挑んで欲しい。チームとしても久しぶりの全国。遠征やフェスティバルで対戦させてもらっている高校と、公式戦で戦えるのが本当に楽しみです。そこで自分たちをどれだけ出せるのか、全国で何試合戦えるのかをこだわりたい」(福重監督)と6年ぶりの舞台へ思いを馳せた。
(取材・文 雨堤俊祐)●【特設】高校総体2018
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