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日本の躍進のヒケツ、ベルギーの本当のスゴさとは? 山本昌邦氏が徹底解説

ゲキサカ / 2018年7月11日 14時50分

 そして、最後に本田がキッカーを務めたFKとCK。この2つのシーンに、世界トップレベルのチームの真髄を見ることができます。

GKクルトワに見た
世界最高峰

 後半アディショナルタイムに迎えたFK、本田が放った渾身のブレ球は、ゴールになっていてもおかしくない素晴らしいシュートでした。さらに、「GKがここにこぼすだろう」というところに日本の3選手がつめていて、ベルギーの選手は反応しきれていませんでしたから、日本は練習通りの得点パターンだったはず。しかし、ベルギーの守護神ティボー・クルトワはボールをゴールラインに弾いてCKにしました。前に弾いていたら日本に押し込まれていた状況で、クルトワはきちんとCKに逃れた。そこが世界トップクラスのGKたる所以だと思います。

 前回大会で優勝したドイツにはマヌエル・ノイアーがいたように、頂点に立つにはGKのビッグセーブが欠かせません。日本はクルトワから2ゴールを奪うことができたのですが、勝負を分けた3ゴール目は奪うことができませんでした。

 ベルギーの3点目は、自陣からの世界基準のカウンターを見せつけられました。GKのクルトワがキャッチしてから、わずか10秒足らず。カウンターに持ちこんだクルトワの判断もさることながら、彼がボールをつかんだ瞬間、ベルギーは5選手が日本ゴールに向けて走り出していたんです。チームとしての共通認識、それを可能にする個人の走力。忘れてはならないのは、実践したのが94分だということです。開始1分だったら、どのチームでもできます。ラストワンプレーでゴールまで結びつけたベルギーに、世界の、W杯の恐ろしさを感じました。

 日本代表が持てる力を出しきったロシアW杯。彼らの戦いぶりに拍手を送りたいと思います。しかしながら、今大会の成績に目を向けると、1勝2分1敗。その1勝はほぼ90分間10人の相手から奪ったものであることを忘れてはなりません。4試合6得点7失点。この失点数では、W杯での優勝は望めないのです。

 では、この差をどう埋めるかと言ったら、選手を育てるしかない。たとえば、クルトワのような190センチ以上の上背があって技術と判断力も兼ね備えたGK。高さのあるセンターバックも必要ですし、センターフォワードの選手層も厚くしないといけません。これは育成年代から意識してやっていかなければならないでしょう。それぞれが成長することで、日本が誇る組織力を活かした戦いもレベルアップすることができるのです。

(取材・文 奥山典幸)★日本代表など参加32チームの最新情報をチェック!!
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