夏王者のエース山梨学院FW宮崎純真は大一番でこそ輝きを放つ #ファントムを探せ
ゲキサカ / 2018年8月31日 22時32分
#ファントムを探せ コラムVOL.4 山梨学院高 宮崎純真(3年)
ナイキフットボールから、革新的なフィット感とボールコントロール精度を高める新たなスパイク「PHANTOM VSN(ファントム ビジョン)」が登場した。「ファントム」とは決められた役割で動くのではなく、ゲームを掌握し、決定的な仕事までするプレーヤーのことだ。相対した選手には、まるでファントム(ゴースト)に襲われたかのような脱帽せざるをえないプレーを見せつける。そんな得体の知れない「ファントム」なプレーヤーは日本に存在するのか。はたまた現れるのか。近い将来日本を背負うことを期待された逸材たちを取り上げる #ファントムを探せ コラム 第4回は、高校サッカー担当のゲキサカ記者・吉田太郎が語る。
1プレーで流れを変え、ゴールを決めてチームを白星へと導いてしまうファントムプレーヤー。今夏のワールドカップではベルギー代表MFケビン・デ・ブルイネやブラジル代表MFコウチーニョという「ファントムプレーヤー」たちが、観る人を感動させるようなプレーでチームを白星へ導いてきた。しかし日本の高校生年代にも時折「ファントム」なプレーに出会う瞬間がある。
今夏のインターハイ、桐光学園高(神奈川)FW西川潤(2年)や昌平高(埼玉)MF原田虹輝(3年)、東山高(京都)FW久乘聖亜(3年)ら勝ち上がったチームには、「ファントムプレーヤー」の活躍があった。中でも優勝校の山梨学院高(山梨)には、試合の多くの時間帯で存在感を発揮し、劣勢に陥ってもまるでファントム(ゴースト)のように相手ゴールを陥れるストライカーがいた。
山梨学院高10番FW宮崎純真(3年)。「インターハイMVP」という声も多いアタッカー。市立船橋高(千葉)や決勝で対戦した桐光学園高(神奈川)などの強敵相手でも前線でボールを収め、チャンスの起点となり、スピードと相手の逆を突く巧さでDFを攻略して決定機を演出する。そして何よりもここぞの場面で周囲が驚くようなゴールを決めて白星を引き寄せていた。
ハイライトの一つが日章学園高(宮崎)との準々決勝だ。先制されて迎えた後半開始直後に右サイドを縦に抜け出して同点ゴールを演出。そして、再び勝ち越された直後の22分にはGKのパントキックを味方が競り、これを拾った宮崎が間髪入れずに仕掛ける。中央から右前方にボールを持ち出しながら右足一閃。正確なシュートをゴール左隅へ沈める。28分にも再びGKのパントキックから前線でDFと入れ替わり、さらに対応したDFのマークを切り返しで外してから決勝点となる左足シュートをゴール左上に叩き込んだ。
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