今年も走り勝つチームに。昨年度全国4強の上田西が延長戦制して長野決勝進出!
ゲキサカ / 2018年10月29日 18時55分
試合は後半終盤から0-0のまま突入した延長戦にかけてスペースが増えて攻め合う展開に。上田西の井出や松本一の交代出場FW西山周翼(3年)がキレのあるドリブルでゴールに迫るなど互いにシュートチャンスを作り合う中、上田西が得意のロングスローから待望の1点をもぎ取った。
延長後半6分、試合開始から通じて20本は投じていた井出の右ロングスローから、ニアのCB藤田が頭でそらすような形でゴールへ流し込む。上田西の田中主将は「最後は気持ちというところだったので全員で1点獲りに行けて良かったと思います」と語り、白尾監督も「最後、ウチの気持ちの強さが出て1点獲れた。守備から入ってセットプレーから1点獲れる。攣らずにやれたし、やってきたことは間違っていなかった」と頷く。この後、上田西は相手にシュートを打たせず、1-0で勝利した。
昨年からのレギュラーは小山智のみで、今年のエース田中も1年前はスーパーサブ的な役割。加えて藤田とレフティーの左SB島津銀河(3年)がわずかではあるものの、全国のピッチを経験している。その選手たちは全国の経験を後輩たちにもさせたいという思いが強いようだ。藤田は「プレッシャーというよりも、もう一度全国のピッチに立って、下の代に経験させてあげたい。(そのために)やってやろうという気持ちです」と意気込む。また先輩たちから吸収したものも多い、と藤田。昨年はFW根本凌(現鹿屋体育大)を除くとほとんどが無名の存在だったが、全国のピッチで自分たちの特長を最大限に発揮し、京都橘高などの強豪を打ち破って長野県勢41年ぶりの8強、そして初の4強と歴史を塗り替えた。
白尾監督はまだやるべきことがあるとする一方、今年の特長であるスピードなどに期待。そして、「一生懸命やる子たちで話を聞いてくれる。スタッフも一丸となってやっている」チームの一体感についても口にしていた。まずは決勝で勝利し、全国を経験し、勝ち進むチャンスを掴むことができるか。田中は「決勝行って満足するのではなくて、決勝で勝って、全国で勝ち続けるというのが目標なので全員で勝ちに行きたいと思っています」と宣言。初の県連覇を懸けた決勝でもやるべきことを貫いて、走り勝つ。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2018
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