大津を追い詰めた伏兵・大分、主将&10番MF山口が語った“中高一貫6年間の成果”
ゲキサカ / 2019年1月3日 9時35分
[1.2 選手権2回戦 大津高2-2(PK4-2)大分高 等々力]
対戦相手は隣県のライバルであり、優勝候補の一角と目される強豪校。「誰もが大津高のほうが強いと思っていた。でも、引くことはしないで、前から行こうと話していたし、ゴールを目指してプレーできた」。大分高MF山口卓己(3年)は悔しそうな表情を浮かべつつも、やり切った充実感を語った。
先制点を奪われてもしぶとく追い付き、引き離されても果敢に追いすがった。シュート数は相手の13に対して11。そして、80分間を終えたスコアは2-2。1回戦の優勝候補対決を5-0で突破してきた大津に対し、2年ぶりの全国出場となった大分は、がっぷり四つの戦いを繰り広げた。
しかし、3回戦の挑戦権を手にしたのは大津だった。PK戦で4人で4本を沈めた大津に対し、大分は4人目までに2人が失敗。「PK戦は運なので2分の1。それより逆転のチャンスがあったので決められなかったところ」(小野正和監督)。指揮官の言葉からも、本気で勝利に手が届きそうにあったことを感じさせた。
「余裕を持ってパス回しができる場面はあったので、チームとして良い感じにゴールに向かってプレーできた。大津のディフェンスは固かったけど、自分たちがやってきたことを間違っていなかった。優勝候補を相手に、6年間やってきた自分たちのサッカーが通用することが分かった」。
キャプテンで10番、攻撃と守備の両面で大きくチームを牽引してきた山口も前向きに振り返る。“6年間”というのは附属の大分中から過ごしてきた年数。長崎県で生まれ、鹿児島県で育ち、中学入学時に母親とともに大分県へやってきた18歳にとって、“三つ目の故郷”での思い出の全てがこの6年間だった。
「初めて大分中のサッカーを見た時のことが忘れられないというか、こんなサッカーをしたいという思いが芽生えた」(山口)。2011年度には堅守速攻で全国4強入りを果たした大分高だが、現在のスタイルはショートパスを多用したポゼッションスタイル。これは8年ほど前から本格強化を始め、中学年代から技術を叩き込もうとしてきた大分中での財産が大きい。
トレーニングは三角形、ひし形の陣形を保ち、そのユニットでつなぐポゼッション練習が主体。選手たちは一様に「むしろ、それしかやっていなかったくらい」と懐かしそうに振り返る。なかでもMF柴崎岳(現ヘタフェ)に憧れているという山口にとって、この積み重ねが現在のチームに大きく活きていると感じている。
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