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ブラインドサッカー日本代表エース川村怜の新年の誓い。「アジアチャンピオンになる」

ゲキサカ / 2019年1月4日 7時30分

正GK佐藤大介(手前)からゴールを奪う川村怜

2020年の東京五輪パラリンピックまであと1年8か月あまり。初めてパラリンピックに出場するブラインドサッカーでメダル獲得を期待される日本代表の川村怜主将が新春インタビューに応じた。川村は昨年5月のベルギーの国際大会で8ゴールをあげて得点王に輝き、同11月には過去1点も奪えなかったアルゼンチン代表から歴史的ゴールをあげるなど、国際舞台で確実に結果を残してきた。成長途上にあるエースは「世界一になりたい」と公言しながら、2019年の目標を「アジア制覇」にした。その真意は……。

――あけましておめでとうございます。昨年は充実した年になりましたね。
実は昨年の今頃、心が折れていたんです。約1か月前のアジア選手権でアジア選手権(マレーシア)に5位に終わって、2006年から3大会連続で出ていた世界選手権(スペイン)に出られないことが決まっていましたから。チームのために貢献したいと思ってやっているのに、どうしてこんなに報われないんだろう、という……。周囲は結果に対してしか判断しません。自分に対する怒りのような感情です。

――どうやって立ち直ったのですが?
メンタルトレーナーの後藤(史)さんと話す機会があって、そこで変わるきっかけを得られました。それまで「やらなきゃ、やらなきゃ」という思いが強く、すべてイメージ通りいかないと満足できなかった。その自分の中にある「OKライン」を下げたんです。今まで当たり前にできたことを「よし、できるじゃん」ととらえ方を少し変えました。「トラップできた」「インサイドパスできた」「シュートが枠にとんだ」。初心に帰ることができて、少しずつ気持ちが楽になったんですよ。

――すぐに結果に表れたのですか?
 3月に「ワールドグランプリ」が迫っていたので、1月の代表合宿でチームと個人の目標を設定して、僕個人の目標として「突破」を掲げました。それまでは、パスして智さん(黒田智成)に頼ったりとか、消極的になっていた部分もありました。そこで自分が前を向くことで相手にとっては脅威になるし、自分で勝負してシュートまで持ち込むことにこだわりました。3月の「ワールドグランプリ」本番では、突破することまではできるようになりましたが、ゴールは1点だけでした。その後も「突破」の目標は変えずに体の使い方、メンタル、技術のトレーニングを続けた結果、5月のトルコの国際大会で8得点をあげてリオデジャネイロ・パラリンピック銀メダルのイランから点を奪って初めて勝つことができた(日本は世界ランク9位)。今まで取り組んできたことが成果として表れた1年だったと思います。
国歌斉唱する川村(左から3人目)
――今年はどんなところに課題を置いているのですか?
 突破した後のフィニッシュの精度です。シュートのバリエーションを増やす練習をしています。あとは最後、決めきる。技術的にも、メンタル的にも、フィジカル的にも、まだ伸びしろがあると思います。

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