麻也には苦い教訓も…アジア杯初登場のVAR、これだけは知っておきたい5つの注意点
ゲキサカ / 2019年1月23日 14時5分
それどころか、VARを過度に要求する行為はルール上禁じられている。VARのレビューを受ける場合、主審は両手指で長方形のジェスチャーをすることになっているが、これをチーム関係者が行った場合は警告の対象となる。ロシアW杯ではイエローカードが提示されることはなかったが、注意しておきたいところだ。
【注意点3】VARに見つかりやすい反則がある
全ての誤審に目を光らせているVARだが、介入されやすい場面にはとある傾向がある。ロシアW杯では大会を通じて計21回の介入があったが、そのうち16回はPK判定に関するもの。主審が自らの目でジャッジすることが難しい場面であり、さらに映像の特性もその流れを加速させていた。
VARが見つめる画面にはスローカメラからの映像が含まれる。FIFAの審判委員長を務めるピエルルイジ・コッリーナ氏によると「スロー映像で確認した場合、選手同士の接触を強調してしまう」という問題が浮上。このことがロシアW杯でPA内でのハンド、ファウルを増やしてしまった原因になったようだ。
【注意点4】ピッチ脇モニターが使われないこともある
VAR採用試合でよく見られる光景として、主審がピッチ脇モニターで確認する場面(『オン・フィールド・レビュー』と呼ばれる)がある。しかし、必ずしもこの作業を行う必要はない。たとえば、オフサイドや接触などは映像上で一目瞭然のため、VARの助言のみによって判定を覆すことが許されている。
一方、主審の解釈を要するものについては、オン・フィールド・レビューを行うのが通例だ。その際、ピッチ脇のモニターエリアには主審のみ入ることが許されており、選手が入った場合は警告、監督やチームスタッフが入った場合には退席の対象となることも合わせて確認しておきたい。
【注意点5】セルフジャッジは禁物
VAR採用試合では、普段以上にセルフジャッジに注意を払う必要がある。なぜなら、誤ったジャッジを防ぐため審判があえて判断を遅らせるケースがあり、それがルール上明示されているからだ。象徴的なのはオフサイド判定の場面。副審はオフサイドの疑いがあっても、旗を上げるタイミングを遅らせる必要がある。
なぜなら、もし副審がすぐさま旗を上げてオフサイドが認められ、プレーが止まってしまえば、もしその判定が誤りでオフサイドが取り消されても、直前のチャンスは戻ってこないからだ。なお、この点は大会開幕前に審判員から各チームにレクチャーがあり、注意喚起がなされているようだ。。
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