[新人戦]今年は「全国で勝つこと」を目指して…関西学院が選手権予選決勝の再戦制し、兵庫準決勝進出
ゲキサカ / 2019年2月1日 8時3分
[1.27 兵庫県高校新人大会準々決勝 関西学院高 2-0 県立西宮高 三田西陵高G]
平成30年度兵庫県高校サッカー新人大会の準々決勝が27日に行われ、今冬の選手権出場校である関西学院高と県立西宮高が対戦。MF杉浦篤生(2年)の2ゴールによって関西学院が2-0で勝利した。
今冬、50年ぶり10回目の選手権出場を掴んだ関西学院が2年連続での選手権出場に向けて、スタートを切った。昨年のうちに新チームが発足した他校とは違い、年末まで選手権に挑んでいた関西学院のスタートは年が明けてから。今季初戦となった2回戦の東洋大姫路高戦までの準備期間も短く、「選手権から頭を切り替えるしかできない。『選手権に出たのは昨年のチーム。今年はまた新しいチームなんだから、公式戦で一つずつチーム作りをしていこう』と意識させるしかなかった」(山根誠監督)。
昨年の選手権予選決勝の再現となったこの日も、準備不足は顕著に見られた。特に5人中4人が抜けた中盤で連携がとれなかったことと、土のグラウンドでの試合が1年ぶりだったため、ボールが落ち着かない。互いにボールを蹴り合う中でも、FW望月想空(2年)のポストプレーや杉浦の突破など選手権経験者の個人技で見せ場を作ったが、1点が奪えないまま試合を折り返した。
後半は、県立西宮のMF前川拓斗(2年)の組み立てから、MF玉木颯(2年)とMF山下将摩(1年)にサイドを攻められる場面が増えたが、関西学院はDF三輪愛大(2年)とDF網谷周世(2年)のCBコンビを中心に決定機まで持ち込ませず。網谷は「全国での経験は他のチームにない強み。全国で学んだ球際や攻守の切り替えは練習から意識してきたので、今日は練習の成果が出た」と胸を張った。
関西学院は後半途中からMF中村惇暉(2年)とFW井田圭哉(2年)を投入。運動量豊富な2人の働きによって、攻撃が活性化すると、32分には右サイドでボールを持った杉浦が中央へドリブルで侵入。「土のグラウンドだったので、ドリブルを続けてもダメ。左足で持ち込む得意な形だったので、シュートを打ち切って終わろうと思った」と遠目から放った一撃がゴール右隅に決まり、均衡を崩した。この一撃で緊張がほぐれた関西学院は、試合終了間際にもFW田川翔太(1年)のパスから杉浦が2点目をマークし、2-0で試合を終えた。
関西学院は選手権1回戦で、星稜高(石川)と対戦。0-2で敗れ、全国レベルとの力の差を痛感させられる結果となったが、「選手も我々も、もう1回(選手権に)行きたいという気持ちは強い」(山根監督)と全国大会への想いはより鮮明になった。「今回は“初めて”なので無難にしようという想いが強くなり過ぎたので、この子らを選手権に連れて行って、もう一回チャレンジしてみたい」と話す山根監督だけでなく、選手も2年連続出場を誓う。
また、星稜戦後に最後のロッカールームで昨年の主将を務めたMF林幹太(3年)にかけられた言葉も選手の刺激になっている。林からの「自分たちは全国に出ることを目標に頑張ってきたけど、後輩たちには全国で勝つことを目標に頑張って欲しい」というメッセージを受けた杉浦は「県で勝つのはもちろんだけど、より高い所を目指して頑張っていきたい」と意気込んだ。一戦一戦、チームとして成長しながら、再び晴れ舞台を狙いに行く。
(取材・文 森田将義)
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